会報エッセイ一気読み
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【創刊号】平成14年11月19日
サポーターエッセイ「パソコンボランティアをしてみて」
T・I(多摩区)
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私が「あさおPCクラブ」のサポート・ボランティア(サポーター)になったのは、視覚障害者の朗読ボランティア・グループ「さんざし」代表も兼ねておられた代表のT・Mさんから、3月初め、「あさおPCクラブ」設立にあたり、そのサポーターとして、同じ「さんざし」の同僚・T・Sさんと一緒に参加してみないかというお誘いがあり、私のようなパソコン未熟者が、お役に立つのかどうかという不安のうちに参加させていただきました。
すでに、お目の見えない代表のT・Mさんが「さんざし」活動を通して、パソコンを自由に操り、メールやインターネットを楽しんでおられる姿に接し、ビックリ・感動し、そして敬服もしておりました。
それが「あさおPCクラブ」に参加して、さらに驚いたことは、多くの視覚障害者の方々が、ご年配をかえりみず、積極的にパソコンに取り組み、しかも、皆さんが明るく和気あいあいの雰囲気で学んでおられることでした。
パソコンがしゃべり、しかも入力した文章を読み上げるのにも、二度ビックリしました。
健常者でさえ、パソコンを毛嫌いする人が少なくないこの時勢なのに、視覚障害者の方々が、一生懸命パソコンに取り組んでおられる姿を拝見しますと、全く頭が下がります。
勿論、T・Hさんはじめ、私たちサポーターの懇切丁寧な、優しく暖かい指導・態度があってこそ、「あさおPCクラブ」は維持永続されていくものだと思います。
8月31日、9月7日そして10月26日のボランティア入門講座から、心ある多くの方々が、私たちサポーターの仲間として、参加されたことは大変心強いことです。
キー操作と音声だけを頼りの障害者の皆さんに対して、私自身、まだマウスに頼りきりで、キーだけの操作を十分マスターしておりませんので、かえって皆さんの足手まといにならぬように気をつけ、少しでもお役に立つように努力したいと思っています。
受講生エッセイ「パソコンを習い始めて感じたこと『驚き』と『感動』」
K・I(富士見市)
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パソコンを知った私のこの5年間は「驚き」と「感動」の連続でした。以前からパソコンの便利性は理解しておりましたが、目の悪い私はなぜかキーボードを避けました。
そんな私をパソコンに近づけたのは「スクリーンリーダー」と呼ばれる音声ソフトでした。このソフトは、画面の文字の読み上げやキー操作の誘導もします。私たちにとっては大変なソフトが開発されました。以来私はこのパソコンの便利性にどんどん引かれて行きました。操作ボタンひとつで文字の追加や削除ができ、更に書式の設定により文字を拡大したり、その文字に色をつけたりできることも学びました。
今こうしてパソコンに文字を打ちこんでいると、大きな文字を書いたり消したり、苦労した在職中のあの日のことが思い出されます。その私も今ではメールで情報を交換したり、インターネットから情報を得るようになりました。このインターネットにはあらゆる情報が山積みされており、新聞や本が読めることも知りました。そしてこの操作をマスターできた時は本当に感激しました。私たち視覚障害者はどうしても視覚による情報が不足します。これで私の情報不足は解決しました。あれほど避けたパソコンでしたが、今ではその機能により私の生活の幅は大きく広がりました。そしてパソコンに出会えた私の今後の世界は変わります。
そう思うと毎日が楽しくなります。幸いにして私は暖かいサポーターの皆様に囲まれたこのクラブで学んでおります。しかし私たちの仲間のほとんどは、こうしたパソコンの便利な機能を知りません。そこで私たち「あさおPCクラブ」が中心となり、一人でも多くの仲間たちをこのパソコンの世界にお誘いしようではありませんか。サポーターの皆さん、一緒に頑張りましょう!
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【第2号】平成15年3月8日
サポーターエッセイ「あさおPCクラブに入会して思うこと」
S・I
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昨年夏、麻生区社会福祉協議会主催・あさおPCクラブ共催『パソコンボランティア入門講座』の募集があり受講しました。この講座は主に視覚障害者がパソコンを使うお手伝いをすることが目的(主旨)で、合わせてパソコンサポーターボランティアの育成を行うことも目的にしています。縁あってあさおPCクラブに入会しました。
文字を音声化するソフトを頼りに、キーボードだけ使って「ソフトの起動、文章作り、これを保存、メールの送受信」等、(マウスを使えば簡単に出来るのですが)実際に私がやってみるとほとんど出来ない。
その後、毎月一回の勉強会に参加、先輩サポーターの指導を見て「アッ、成る程」と納得し、自分のパソコン操作法と摺り合わせを行いながら勉強(頭の中で整理)しています。実はPCを使いこなせる視覚障害の方が、サクラになってサポーターを育てることもあったのかもしれません? また視覚障害者でインターネットをたしなむ方もあると聞いています。
”枯れ木も山の賑わい”で今日までやってきました。新人サポーターとしてなんとかやっていけるかなと言う気持ちが湧き、「やるぞ」と言う気持ち(WILL)がしっかりと固まりました。私は64歳で決して若くはありません、「やるぞ」と言う気持ち(WILL)があれば、老若男女「誰でも出来るパソコンボランティア」と思うようになりました。
受講生エッセイ「音声に誘導されて」
E・H
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私がウィンドウズのパソコンに始めて出会ったのは、事務局を担当してくださっているTさんの呼び掛けで、3年前に数人の仲間と共に勉強会を開いていただいたのがきっかけでした。それ以前にも手紙やちょっとした文章など書いてはいましたが、基礎的な知識もほとんどなく、しかも、私のパソコンは、MS-DOSより更に古いベーシックと言われるタイプの物でしたので、「そんな古い物はもう使わないよ」と言われながらも、当時の私にはただ文字が書け印刷ができるだけの物でも十分でした。
ウィンドウズは名のごとく窓をいくつも開いたり閉じたり、保存の仕方も違うなど、最初は少し戸惑いもありましたが、その面白さが分かりかけてきた頃、古いパソコンが突然ぷっつり、うんともすんとも動かなくなりました。きっと私の心変わりを悟ったのだろうと諦めがついた私は、それ以来ウィンドウズに夢中になりました。
マウスの変わりにキーを叩き、スタートメニューから中に入っていくと、曲がり角に達し(サブメニューに入ること)ここからどっちへ行くのか、まっすぐなのか右に曲がるのか、時々間違えて戻ったりしていると、まるで私が白杖を使い、一人で街をさ迷いながら歩いているのと似ているような気がして、苦笑しながらも、ドンドンその面白さに取り付かれて行きました。もともとオーディオ機器など機械類に触れるのは好きなほうでしたが、DOSの頃にはパソコンがこんなに楽しいとは思いませんでした。
やがてメールができるようになり、その年の暮れには、クリスマスカードと年賀状作りにも挑戦しました。始めはサンプルの絵を印刷するだけの物でしたが、絵を取り入れることなど到底不可能だと思っていましたので、綺麗なリースの入ったカードが完成したときには、ほんとうに感激しました。
メールやインターネットは夢の世界をドンドン現実の物に変えてくれます。情報を入手し、共有できることは、大きな財産だと思います。私たちがサポーターの皆様の暖かい支えにより、多くのことを学んだように、まだパソコンを知らない方々にもこの素晴らしさを知っていただけるよう、私たちもがんばって行きたいと思います。
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【第3号】平成15年11月16日
サポーターエッセイ「ハートのアクセシビリティ」
T・Y
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Ctrl+Esc、p、wでWordを起動。Alt+F4で閉じる。Windowsキー+Eでエクスプローラを起動。「あさおPCクラブ」のメンバーはマウスなしでパソコンを自由自在に操作します。E−Mailもホームページもマウスなしです。Excelで家計簿も作ります。「あさおPCクラブ」は視覚障害をもつ人たちとボランティアのサポータが一緒になってパソコンを勉強する集まりなのです。
社協のパソコンボランティア講習会に参加したのを機に「あさおPCクラブ」に入会して一年になりました。多少かじったパソコンの知識を役立てようと、50歳代半ばのはじめてのボランティア活動です。音声ソフトとマウスなしの操作に、はじめは戸惑ってばかり、メンバーの方たちに”元気”をもらいながらの活動でした。はじめてパソコンに触った方が、ほんの2時間あまりでキーボードの配列を覚えてしまったのにはビックリでした。便利な機能をおぼえる、わからないことを調べる、勉強会の内容をメーリングリストに流す、など楽しく参加しています。
一人一人のパソコンの知識はごく限られています。そんなメンバーが集まることで1+1が3にも5にもなるのが「あさおPCクラブ」です。電子政府が話題になり、高齢者や障害者にやさしい「アクセシビリテイ(使いやすさ)」が求められていますが、技術的なことは専門家にまかせ、”こまったときにだれかが側にいる”、そんな「アクセシビリティ」もあってもよいのではないでしょうか。
受講生エッセイ「パソコンに恋した私」
M・B
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「見えない者にとってパソコンは武器になる」
こんな会話を耳にして、見た事も無いパソコンに恋をし、手に入れたものの周りに教えてもらえる人もいず、片思いの日々が続いていました。
あさおにPC教室が出来る事を偶然知り、地域外にもかかわらず受け入れて頂き、文字どおり献身的なサポートを受けながら、メールが送れた時の喜びは、言葉に表せません。
「メール開通おめでとう、これで、貴女の世界は飛躍的に広がります」との返信メールに、目の前がぱっと明るく大きく開かれた様な気がしました。そして、私の生活は随分、積極的になったように思います。パソコンはドラえもんの「何でもポケット」と言う訳には行きませんが、それでも、デイジー図書や音楽を聴いたり、活字文書を読ませたり・・・と、私には夢をかなえてくれる魔法の箱でした。
年だから、機械音痴だから・・・と、躊躇している人、思い切って見学にいらっしゃいませんか? サポーターの皆様がきっと貴方にもパソコンの魅力を伝授してくれますよ!!!
私にとってパソコンが開いてくれた窓は、大きく、深く社会に広がっていました。
これからも、パソコンに語りかけ、もっともっと知り合いたいと思っています。でも、時々、お臍を曲げられて、右往左往のドキドキですが、早く、相思相愛の中になりたい・・・と願う毎日です。
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【第4号】平成16年3月6日
サポーターエッセイ「コンピューターの前に座ると…」
A・S(麻生区)
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コンピューターの前にすわると、魔法使いのお婆さんになった様な気持ちでした。マウスでクリックすると、さっと箒で掃いたように文字が移動し、魔法の杖を使うと円グラフができるのです。私はすっかり得意になりました。
パソコンボランティア募集を見つけ、早速応募しました。抽選にもうかり、さて受講者の隣に座り、サポートをしようとしたのですが・・・できないのです。パソコンの事が何もわかっていなかったのです。落ち込みました。すぐに、やめようと思いました。
その時です、代表者のTさんの「側にいて、一緒に見てくれるだけでいいのよ」というやさしい言葉に、目から鱗が落ちました。私はもうコンピューターお婆ちゃんになろうとするのはやめよう。お助けアンパンマンお茶汲みお婆ちゃんになろうと決心したのでした。
この会の特色は、受講者の皆さんとサポーター達がお互いに知恵を出し合って学んでいるところだと思います。
受講生エッセイ「私にできるかしら?」
M・K(多摩区)
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私がパソコンを習いたいと思ったのは、色々と身体に障害があったりして、外にもあまり出られない人や、1人暮らしで人との交流が少ない方や、病気の為に、家に引きこもって淋しい思いをしておられる方に、メールをしたり又、手紙や葉書きを書いたりして心の交流を図り、励ましたり、慰めたりして上げられたらと思ったからです。私も視力障害者ですが、人のお世話になるばかりでなく、何か自分に出来る事を通して、人のお役にたてれば嬉しいと思ったからです。
幸いさんざしのボランティアの方から、パソコン教室がある事を知らされ、早速申し込みました。しかし、年齢のせいか覚えても直ぐに忘れてしまい、思うように行きません。でも年のせいにばかりは、していられませんので頑張ろうと思っています。
パソコン教室に来始めた頃は、パソコンの操作を間違えると機械が爆発するのではないかと、びくびくしたものですが、今では、封筒の表書きや、年賀状の書き方やスケジュール表の作り方なども教わりました。まだまだ出来ない事ばかり多くて四苦八苦していますが、出来た時の喜びも又、ひとしおです。サポートして下さる皆様も大変親切に熱心に教えて下さいます。
サポーターの皆様のご協力とご努力がなければ、私達はどうする事も出来ません。其の並々ならぬご苦労に私達は心から感謝のお礼を申し上げたいと思います。
又、年2回持たれる懇親会も、会員同士の心の交流の場として、楽しみの1つとなっています。
何年も前からやっている人も、最近入ってきた人も分け隔て無く親切に教えて下さり、和やかな雰囲気の内に学んでいます。
最近は障害者の方もパソコンを習う人が増えて来た様で喜ばしい限りです。もっと習う人が増えて、今まで以上に豊かに生活の場が広がって行く事を願っています。
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【第5号】平成16年11月23日
サポーターエッセイ「パソコン勉強会に参加して」
T・T(麻生区)
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「あさおPCクラブ」の勉強会の時間が近付いてくると、目の不自由な生徒さん達がボランティアの人たちと一緒に教室へ集まってきます。肩にかけたカバンや背負ったザックには使い慣れたノートパソコンが入っているのです。席につくとサポーターがパソコンの電源コードを接続します。後は各自希望のメニューに沿ってサポーターとー緒にパソコン操作の実習です。
パソコンには「音声ソフト」がインストールしてあり、画面の状態と内容を言葉で教えてくれるようになっています。その音声誘導に従いキーボードを叩いて目的の画面を開き、入力作業を進めていくのです。
正にブラインドタッチ、マウスは不要です。
私が2年前に社協のパソコンボランティア入門講座に参加したとき、視覚障害の方々がパソコンと対話しながら軽快なタッチで自由自在に操作している光景を目の当たりにしたときの驚きは今も忘れることができません。また当会へ入会してくるパソコン初心者の生徒さんが、すばらしいスピードで上達していく様子は頼もしい限りです。パソコンに触れたことがなくても初歩から始められます。最初は会のパソコンを使って練習できます。ある程度上達したら自分のパソコンを求めればよいのです。
画面上の文章を朗読させることで、インターネットで必要な情報を見つけたり、電子メールによって会員同士で予定の連絡や勉強会の復習などの情報交換もしています。また「ワード」や「エクセル」なども自在に使いこなしている会員も多数います。
このように、目の不自由な人にとって、パソコンは日常生活の中で貴重な道具になっていると思います。
パソコンサポートのボランティアをして、何時も新しいことがらに直面し多くの知識を学んでいます。
障害者の方がパソコンを少しでも理解し易く、また使い易いようにサポートできるように心がけています。
受講生エッセイ「パソコンとの出合い」
N・S(麻生区)
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私は昭和54年に視力低下になり、原田氏病と診断されました、のち15回の入退院を繰り返し治療に専念しましたが、昭和62年に光を失いました。平成元年4月に、福祉事務所の方から視力障害者協会を紹介をしていただき、大勢の方々に出会うことができました。歩行訓練、点字、料理、華道、手芸など楽しく訓練ができ、とても充実した日々でした。友達や、母に手紙を書きたくても点字での対話が取れません何かよい方法を考え、墨字の書き方の工夫をしましたが、長い文章を書く事が難しくて、できませんでした。手探り状態の時に、パソコンに出会いました。ある日、高石にお住まいの、K・Tさんが総会の会計資料を作るため、パソコンを簡単そうに、操作されていました。これを覚えると皆さんとメールの中で手紙と同じようにやり取りできることを教えてもらい、新し物好きの私はすぐ実行したくなりました。
4年前「ひびき」というパソコンクラブに入会し、そこで周りの皆さんのパソコンへの知識の理解が深いことに驚き、私の来るところではないと感じましたが、回数を重ねるたびに面白くなってきました。それは、音声ソフトで文字を覚えるための練習ができます。寝ることも惜しいくらい楽しくはまってしまいました。なんとかメールもひとり立ちできるようになり仲間もたくさん増えてたのしんでいます。いまは、エクセルで、赤字だらけの家計簿をつけたり外出の好きな私は、日程を覚えることが難しくなってきたので、スケジュール表を作り役立たせています。これからやりたいことはたくさんありますがまずは、インターネットを学び、ネットでおいしい食べ歩き旅行やスリーLの洋服を探すために一生懸命に覚えたいと思います。いままで、読むこともできなかった新聞も音声で読んでもらい世間のことを知ることもでき私なりの楽しみ方をしています。現在、あさおPCクラブで、サポーターの方々の、手、目をお借りしていろいろと教えていただいています。
パソコンに興味のある方は、あさおパソコンクラブでご一緒に遊んでください。待っています。我が家では、私がパソコンを始めて喜ばれていることがあります、それは長電話のために使った、電話代が、何万円台も安くなったことです。
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【第7号】平成17年11月20日
サポーターエッセイ「つれずれなるままに」
T・T(麻生区)
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サポーターもどきから始まったこのグループへの参加も、早や3年半経ちました。元々私はパソコンは不得手なのですが、Mさんから「どんな画面になっているか教えてくださるだけでいいんですよ」と言われてノコノコ付いてきたのが3年半前、未だあさおPCクラブの創立前でした。「さんざし」のボランティアの延長ぐらいに考えて参加していたら、正式クラブの設立となり、「こりゃ困ったことになったぞ!」と思いながらも、毎月鼻の頭に汗して参加しておりました。その夏サポーター育成講習会の後、大勢の方が参加してくださることになり、ホツとしました。そして、永久用務員のまま今年は会計監査ですって。流石に皆さんは良く見ていらっしゃるので、私を「技術教育部長」には推薦しませんでした。勿論「宴会部長」の席は最適任者が座っておりますしね。
最近はサポーターも受講者も順繰りに講師を務め、系統立てた勉強を行うようになり、ますます充実してきましたね。そういう中で思い出されるのが教育の原点である次の言葉です。
「やってみせ、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」 そう、あの懐かしき連合艦隊司令長官山本五十六の言葉です。まず自分が高度に習熟していなければ人に教えるということは難しいということです。人に教えるためには教わる何倍ものカが必要だということ。更に一番大事なことは、褒めるということです。人間、幼かろうが年老いていようが、犬でもそうですよ、褒められるということほどやる気を起こさせたり興味を持たせたりするものはありません。逆に、自分が自信を持っていたことを否定されたら「勝手にしやがれ!」つて気持ちになってしまいますよね。常に相手のことを気遣って行動すると言うのがボランティアの基本ではないでしょうか。これからもこの気持ちを忘れずに続けていきたいと考えています。
受講生エッセイ「想いは実現した」
K・K(麻生区)
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視力が落ちてラジオを聞くだけが楽しみの毎日、ある日、入院仲間の友人に電話をした。彼は盲学校に入学してパソコンを駆使して勉強を進めているといいました。
正に自立に向かって積極的に生活している。
私はというと、家内を頼った迫力に欠けた、生き方をしていた。これではいけない!と猛反省をした。
さあ、どうやって行ったらいいのか思案していましたら、そんな時に、盲人図書館から、武蔵小杉で障害者の催し物があります。のお知らせの電話がありました。
早速家内とでかけました。小説の読み上げ、文字を拡大する機器が展示してありました。パソコンコーナーでノートパソコンに、初めて触れてみた、キーがびっしり配列している、これでは出来ないな、かなり消極的になりました。駅への帰り道、カセットレコーダーをお持ちの人と会った。速度の切り替えできるハンドタイプのレコーダーだった。これだ!まず未来がひらけた。
一か月後友人と秋葉原で待ち合わせ、Windows98SEを購入した。デスクトップの109キーボードでした。パソコン操作はM氏解説のカセットテープを聞いて友人の電話サポートで学習していました。
よけいなキーにさわるのでフリーズやら、バツじるしが出てパソコンが終了しないやらで触るのも、見るのも嫌になってしばらく投げ出していました。そのころ国のIT講習会が有り、参加しました。
受講者の中にクラブのMさんとSさんがいました。私は素直にあさおPCクラブへと導かれました。今、自分でこうして文章が書けて本が読み聞き出来る嬉しさ、この世界を一人でも多くの人に知っていただきたいと思っています。
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【第9号】平成18年11月23日
サポーターエッセイ「メールで広がる友達の輪」
N・H(麻生区)
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私とパソコンとの付き合いはおよそ20年になります。初期のパソコンでは、色々とトラブルに遭遇しました。トラブルの解決も取説を見ながら、こつこつとやる以外にありませんでした。現在のパソコンでは、そのようなトラブルも少なくなり、あってもwebを通して解決できるようになりました。
定年を迎え、パソコンで役立つことは何かないかと、模索していた折りに、あさおPCクラブを知りお手伝いするようになりました。
お手伝いするようになり、障害者の方がパソコンを使うと言うことは、晴眼者に想像もつかない困難な事であると知りました。マウスは使えず、音声を頼りにキーボードでの操作、これは大変なことです。あさおPCクラブに入会してから3年になりますが、いまだに十分なサポートが出来て無く忸怩たる思いです。
障害者の方が、パソコンを使うことで一番役立つのは、インターネットによる情報収集あるいはメールによる情報交換では無いでしょうか。これにより、人の輪の結びつきが強くなり、輪の広がりが増すものと思います。
私は、俳句を趣味としております。PCクラブのホームページからも、私のホームページにリンクしております。Tさんのページにもリンクしております。会員の中にも、俳句に興味を持っておられる方がおります。メールで俳句の交換でも始めませんか。少しは、お手伝いできるかもと思っております。
以上、思いつくままに駄文を並べました。齢六十路半ばを過ぎますと、長年使い慣れたマウス等をなかなか離せません。サポーターの役を充分こなせておりません。邪魔にならないよう努力しますので、宜しくお願いします。
受講生エッセイ「全身コチコチ」
E・T(宮前区)
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私が初めてパソコンに触れたのは 川崎市福祉センターで行われたIT講習会の時でした。
その時はメールの送信の仕方、インターネットで新聞を選んでニュースを調べたり、好きな音楽の探し方などを教えていただきました。
メールって時間に関係なく夜でも送信出きるし、手紙と違って気軽に入力できるからいいなー。インターネットでテレビの番組を探したり料理のレシピを調べたり、出かける時の道順など私にも出来たら拡大鏡を使わなくてもいいなーと思いましたが、先生の隣に座ると全身コチコチで家に帰って肩がほぐれた頃は忘れていました。
私は弱視で点字を早く書いたり、早く読めないので拡大鏡に頼っていましたが、新聞は2、3行で疲れて目が痛くなり困っていた時、ボランティア協会さんが自宅に来てくれることを教えていただき、少しでもできたらと思って平成14年頃に毎週水曜日半年ぐらいT先生に教えていただきました。私の最初にやりたかった事は、封筒、年賀状の宛名差し出し人等の印刷、グループごとの保存の仕方などです。それらを教えていただいていましたが、途中で出来なくなり火曜日もパソコン教室がある事を教えていただき、平成17年4月にあさおPCクラブに入会させていただきました。今までの復習、インターネットを使い自分でいろんな事を探してみたい。エクセル、ワードもいろいろ便利そうなので学んでみたいなど夢がひろがります。
サポートさんも会員のかたも大変親切で感謝、感謝でいっぱいですが私のコチコチ症は続きそうです。パソコンは私達視力障害者にとって目になるので是非続けて行きたいと思っています。
サポートさん、会員の皆様には迷惑をかけると思いますが今後共宜しくお願いいたします。
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【第10号】平成19年3月3日
サポーターエッセイ「私とパソコン」
J・M(麻生区)
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昨年の夏、久しぶりに主人と足慣らしのため、高尾山に足を運んだときのことである。汗をかきかき登った山頂の馴染みの店で蕎麦とビールで咽を潤し、ほっとひといきついてなにげなく前方を見ると、見知った顔。「あさおPCクラブ」のT会長さんがいつもと同じ穏やかなお顔で笑っていらした。俳句を練るためにひとりで登って来られたとか。山に関してだけは私のほうが先輩?なので威張って下山は「びわ滝コース」が変化にとみ句作には適しているのではないかとアドバイス。このとき以来PCクラブがずっと身近になったことはいうまでもない。
我が家とパソコンとの関わりは、大学生だった息子が、当時大変話題になったウインドウズ95を、小遣いをはたいて購入したことに始まる。パソコンを買ったものの、バイトやクラブに明け暮れ、部屋の片隅に置かれたまま。もったいながりやの私には、埃をかぶっていくだけの状態をみるにしのびず、彼に代わり、「取り扱い説明書」と「一太郎」を片手に悪戦苦闘することになった。
若いころ楽しんでいた登山を再びはじめたのもそのころだったので、山登りの仲間達への案内状の作成や山行記録などに利用するようになった。
子供も手を離れ、何らかの形で社会のお役に立てないかと思っていたとき、町会の会報の「あさおPCクラブのサポーター募集」の記事が目にとまり、早速勉強会を見学させていただいた。そこでは視覚に障害のある方が「音声ソフト」を使って文章の作成、メール、インターネットなどを大変熱心に取り組んでおられた。これが私と「あさおPCクラブ」との出会いである。入会してほぼ1年、いまだにお手伝いのまね事だけで、教わるばかりの毎日である。
これからも、持ち前の笑顔と明るい声で少しでも技術不足を補い、皆様方のお役にたてるよう努力していきたいと思っている。
受講生エッセイ「パソコンは心の支え」
F・I(麻生区)
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私のパソコンとの出会いは、家のノートパソコンでゲームをしていた程度です。
私の目は何時も霧の中にいるようで、ものが白く見えています。
視覚障害者でも何か出来ないかと福祉課で相談しているときに、PCクラブのH・M様に声をかけて頂き、視覚障害者を対象にしたパソコン教室があることを知り、早速出かけました。
一日目、皆様がポンポンとキーボードを打つ音を聞き、驚きました。
早速教えて頂きたく平成17年5月にPCクラブに入会させていただきました。サポーターさんが1対1で大変親切に細かい点に気を配って、教えてくださいました。帰宅すると緊張のあまり半分も覚えていませんでした。この連続でサポーターさんには大変ご迷惑をお掛けしました。
昨年の夏、アメリカにいる孫にメールを送信したところ、翌日「メール届きました、有難うございます」の返信、もう嬉しくて涙がボロボロ何回も聞き直しました。
目の不自由な私にとっては、どんな遠くでも時間に関係なく送信できるメールは唯一の文通手段です。
vそして今の私の楽しみの一つは、T様、H様のホームページを開けて俳句を聞くことです。
いままで、息子に頼んでいた年賀状を、今年は教室の中でサポートしていただきながら、宛名、本文と入力し印刷して親戚、知人に出すことが出来ました。
これからはインターネットで色々な情報を入手したり、エクセルの勉強と夢は膨らみます。何時もご親切に指導して下さるサポーターさん会員の皆様、有難うございます。
今ではパソコンは私にとって何時でも開けられ、身近にある私の心の支えです。
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【第11号】2007(平成19)年11月18日
サポーターエッセイ「勉強会で未熟さを知る」
K・O(麻生区)
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会社を退職しご近所挨拶で前会員のTさんにメールを送った。Tさんは、「パソコンボランティアの勉強会」があるから、参加すると友達が増えるよ、といわれた。これが「あさおPCクラブ」との出会いとなる。会の勉強会では、マウスの代わりにショートカットキーを使う。覚えれば楽なことは分る。が・・3つ以上のキーの組み合わせは辛い。その辛さも、会の皆さんと会話していると忘れる。勉強会でも、修習内容やその議論で、あっと言う間に楽しい時間が過ぎる。
このショートカットキーを覚えるまでは、会のインフラ整備に徹しようと思っている。機器の老朽化が先ず目についた。早速企業訪問したが、時節の変化で、大手企業はディスクレスパソコンのため、あきらめ。結局は田村会長のご努力で旧機種の更新が進んだ。研修室のLANケーブルの波・・、これは無線LANで解決できた。電源ケーブルの波は、今後机の配置をスター状等にすることで解決できないか検討中。皆さんにサポートできるのは何時になるのか?
自分を振返ると、コンピュータとの出会いは、S40年に大型コンピュータを使い始め、S60年には月給より高いマイPCを入手。今使っているPCは何代目か?Windowsがどんどん変わるから、消化し切れないまま、次のバージョンへ。メールやインターネットの仕組や構築の講師をやってきた経験から、パソコンは「プロ」と思っていた。しかし、会の勉強会では、行き詰まることが多々ある。今までなかった切り口からの利用方法のためか?改めて、社会の広さを知り、自分の未熟さを感じる。
パソコンは今では、家庭或いは個人の必需品になっています。視覚障害者の皆様、晴眼者の皆様、あさおPCクラブと言っても、麻生区以外で、遠くから来られる方も多々居られます。一緒に勉強しませんか?
受講生エッセイ「パソコンとの出会い」
E・K(麻生区)
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もう、12,3年前になりますか?本気で覚えたいと思ったのは、それまで何度かパソコンに触れるチャンスがありましたが私自身、覚えられるものではないと思っていましたから。
ところが、案内状など書かねばならないことが多くなり、そのつどボランティアさんや友人にお願いすることになるので、用事があったり忙しかったりすると遅れがちになったりで困りました。「やはりこれはパソコンをやるしかない」と思い息子から教えてもらう、ことにしました。
最初は点字入力からかな入力、ローマ字入力ができるようになりましたがもちろん、音声が頼りですが、パソコンが動かなくなることがあり、子供に叱咤(しった)されながらワードと住所は何とかクリアできこれで満足だったはずなのにすすめられるまま一度やめたパソコン教室に入会させていただき今は、エクセルの練習をしています。関数を使って、頭の悪い私がキーボードをたたいているだけでいろいろなことができて感動して声を上げたり、嬉しくて、手をたたいて喜んだりして、優しくていねいにご指導してくださるサポーターのみなさまに感謝しつつ「次は何をサポートしていただこうかな」と考えるこのごろです。
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【第12号】平成20年11月16日
サポーターエッセイ「あさお福祉まつりから1年」
S・S(麻生区)
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あさお福祉まつりはほとんど毎年参加しています。私の場合、お手伝いよりも「すいとん」の味見とか、教会のお店に立ち寄ってコーヒーを飲むとか、デジブラをしている時間が多いのです。去年は教会のお店の近くで、いい出会いがありました。チラシを配りながら巡回中のTさんにお目にかかったのです。教えられたあさおPCクラブの部屋へ行き、いろいろお話を伺って興味を持ち、仲間に入れていただくことにしました。
去年は年賀状作りからの参加です。視覚障害のある方たちが音声パソコンを扱い、文字を入力する姿を見て、すごいなーと感銘を受けました。ワードでしか年賀状を作ったことがなかった私にはエクセルでの年賀状作りも新鮮でした。
忘年会とか暑気払いに参加して、楽しい時間を過ごしました。でももうすぐ1年になろうというのに、音声パソコンの取り扱いについて恥ずかしいくらい進歩していないのです。
何も分かっていない私は、サポーターとは名ばかりで教わることばかりです。おかげさまでパソコンについては大変いい環境が出来ましたが、気持ちの上では、進歩のない自分、記憶力の乏しい自分がなさけなくなります。
実はこの秋、急に家のリフォームを始めることになり、普段主婦業を怠けていた私へのツケは大きく、忙しい日々を過ごしています。9月の初め、高尾山に今年初めてのぼりました。去年は4回登ったので今年も4回をめざしたかったのですが、今週に予定していた高尾山はあきらめました。
1、2時間も家事労働をすると疲れてしまい、休憩時間はパソコンの前に座ってしまう私なので、整理はなかなか進みません。その時間が勉強にあてられればいいのですが、パソコンで遊ぶのが好きですから困ったものです。台所と和室の模様替え、壁の塗り替えや外壁の塗装を予定しています。物置と化している部屋の片付けはとても大変で、ああ、整理整頓を怠けすぎたと思います。部分的なリフォームですから、終わればまた自由な時間が出来るでしょう。ただ主婦業を放棄しないようにしなければリフォームが泣きます。
あさお福祉まつりの頃には、皆さまに役立てるよう努力している私がいるといいなーと、いまは考えています。
受講生エッセイ「パソコンと出会って生活変わった」
K・T(麻生区)
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音声でパソコンを使えるということを知ったのは17、8年位前のことでしょうか?まだウインドウズが出ていなかったときです。
TBSラジオの都民ニュースで、東京都障害者福祉センターで視覚障害者のためのパソコン講習会があるということを聞いて、「川崎市民なんですが受講できないでしょうか?」と恐る恐る電話してみました。
「受講生が少ないからどうぞ」と言って頂き、一日だけの講座でしたが、朝から夕方までかかって、ともかく文章を打ち印刷するところまでを習いました。
しかし当時はパソコンはもちろんデスクトップ、音声装置も大きく外付けで、装置一式を並べるには長机ひとつが必要で、価格も60万円以上もしました。主婦がお手紙を書くくらいにこれはちょっとと、そのときは講座を受けただけで終わってしまいました。
その後始めたボランティア活動の中で、会の活動報告をまとめたり、名簿や予定表を作ったりする必要が出てきましたが、最初自分自身のためだけに作成するには点字で十分でした。
しかし会の役員となり、会員に向けて資料を作成する必要が出てきた頃、我が家にもパソコン(デスクトップ)が導入され、夫や娘に頼んでそれらを作成してもらえるようになりました。
しかしやってあげるからと言われても、家人の都合に合わせて作成してもらうのも、また後から訂正したいと思っても、それも中々思うようには行きません。
しだいに自分でパソコンを操作したいという気持ちが高まりました。それが1999年末コロです。
ちょうど川崎でもパソコンボランティアが活動を始められたころでした。
家人に内緒で申し込んでみましたら、すぐにTさんが音声ソフトを入れたノートパソコンを持参して我が家に来てくださって、手ほどきをしてくださいました。
昔勉強した英文タイプが役に立ち、キー操作はすぐに覚えることができました。
そこから私のパソコンライフが始まり、現在ではパソコンのない生活は考えられないまでになったのです。
キー操作だけでパソコンを100%思うように動かすことはできませんが、現在ではワードやエクセルで資料を作って印刷することはもちろん、インターネットで新聞やメールマガジンを読んだり、色々な情報を検索したり、ネットショッピングを楽しんだり、朗読図書もパソコンを通して音声訳者の生の声で聞くことまでできるようになりました。
またスキャナーをつなげれば印刷文書を取り込み音声で読み上げさせることもできます。
社協からの案内や会議の資料もメールに添付して事前に贈っていただき、会議の前に目を通して参加することができます。
こういうすべてが今まで教えてくださったサポーターさんは勿論、前もって資料を送信してくださる社協の方々の協力なしには不可能なことだと、自分自身の学習だけではなしえない、皆さんのお力にいまさらながら感謝しています。
目が不自由でも、目が不自由だからこそ、ひとりでも多くの方にパソコンを覚えて豊かな生活をしていただきたいと願っています。
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【第13号】平成21年2月28日
サポーターエッセイ「視覚障害者との出会い」
J・Y(青葉区)
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私のパソコンをとうしての、視覚障害者との最初の出会いは、福澤諭吉の著作本をテキスト文にしてあげることから始まりました。
音声で読む、聞くために、テキスト文にどんなマークをつけたら良いのか、これで良いのかも解らず、自分で目をつむり音声ソフトとキー操作の練習をしたりもしました。
私は、e-TypistというOCRソフトを以前から使っていましたので、印刷された活字をテキスト文にすることには慣れていました。
ところが、図説・日本鳥名由来辞典のテキスト文には、大変苦労しました。約1年近くかかった大作となりました。そのお陰でジョン・グールドの図鑑の歴史的大作を玉川大学で目にすることができました。鳥との縁続きで、「私たちの自然」という財団法人:日本鳥類保護連盟が発行している月刊誌をテキスト文にすることを継続して行っています。
こうしているうちに、PCクラブのサポータとしてのお誘いを受け参加することになりました。3年目となりますが、まだまだ十分にはお役に立てていません。この間にパソコンの世界も進歩して、XPからVistaへ又、Officeソフトは2003から2007へと変わり視覚障害者も新しいものへの対応、そしてサポータの対応も勉強続きです。
Vistaの次のOSも出てきますが、音声ソフトに及ぼす影響の少ないことと、また一段と配慮されたものであることを期待しています。
今後、パソコンが視覚障害者にとって、とても有効な生活手段となる道具であることを広めることに努力したいと思っています。
受講生エッセイ「一緒に感動してみませんか?」
K・I(富士見市)
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早いもので、私がパソコンに触れてから12年になります。
今ではパソコンは、私の良きパートナーとしてその見えない目をサポートしています。私は、パソコンを開く時、まずはこのパートナーに感謝の気持ちを伝えます。そんな私も、その扉を開けるまでにはかなり格闘がありました。
以前から視覚障害者にとってパソコンは利便性が高いと言われ、私もその必要性を感じていましたがなぜかそのパソコンを避けて来ました。弱視の私は画面やキーボードの文字を読むことが出来ません。私に、あれほどあるキーが覚えられるのか?
覚えようとしたときから私の苦労が始まるんです。
そう思ったときいつもキーボードを避けていました。そんな私を大きくパソコンに近づけたのが、川崎市にある「盲人図書館」での音声パソコンの体験でした。私が驚いたのは「スクリーンリーダー」と呼ばれる音声ソフトです。なんと、入力する文字の読み上げやキー操作のガイドをしてくれるではありませんか。このソフトがあれば、見えない私にだってパソコンが扱えるかも知れない!私は今でもそのときの興奮を忘れません。そして決断しました。
こうして私は点字に引き続きこの図書館でパソコンの勉強をすることになりました。
それからまもなく週1回の基本勉強がスタートしました。勉強は想像したよりも楽しくて、私のパソコンアレルギーは消えて行きました。しかし、まだ自宅にパソコンがなかった私は勉強がなかなか思い通りに進みませんでした。
そんなとき私は、麻生区の障害者の作業施設である「映像工房ペリ」を知ることになります。代表のご好意によって作業所内のパソコンで復習が出来るようになりました。復習の場をいただいた私はその後の勉強に弾みがつきました。
勉強が進むに連れて、改めてパソコンの持つ利便性に驚きました。その機能を知れば知るほど私の生活の幅は広がって行きました。キーを動かしてその結果が期待通りになったときはほんとにうれしいものです。喜びで涙が出るときもあります。また気がつくと、自分に拍手を送っている時もあります。こうしてパソコンがどんどん楽しくなって行きました。
私は在職中、目が見えず悔しい思いをしたことがあります。文書の下書きには「わら半紙」を使用し、そこに大きな文字を書いたり消したりとても時間がかかりました。今こうして音声ソフトの入ったパソコンに文字を打ち込んでいると、あの日のことが思いだされます。
現在私は「あさおPCクラブ」で勉強を続けています。このクラブで学んだことは私の毎日の生活に生かされています。その成果のいくつかご紹介したいと思います。
- 大切なメモはパソコンに保存しています。
私たち視覚障害者は、メモを書いたり、また自分で書いたメモでも読めないときがあります。またそのメモをどこに置いたか探すのも悩みの種です。パソコンは私を助けます。 - メールを覚えて友人との交流がいっそう深まりました。
また添付ファイルが開けるようになってファイルの交換が出来るようになりました。この「あさおPCクラブ」にはメーリングリストがありここでいろんなことを学んでいます。 - インターネットでホームページの検索が出来るようになりました。
ネット上には私の知らない情報が山積みされており、目的のページがヒットしたときはほんとに感激しました。
- 新聞やメールマガジンが読めるようになりました。
- 電車やバス時刻表の引き出しが出来るようになりました。
- 旅行、行楽地、ホテル等の検索、出発、到着時間の設定が出来るようになりました。
- 音楽を聞いています。
- エクセルで住所録の作成が出来るようになりました。
いくつかあった住所録は一つにまとめて「オートフィルタ」と言う機能を使い、その名簿を分類ごとに管理する方法も学びました。 - 家計簿などの出納帳の作成が出来るようになりました。
最初に数式を入れておくと毎日の計算が自動的に行われるのには驚きました。 - 予定表の作成が出来るようになりました。
1年間の予定表を一度に作成する方法も学びました。また今では日付を入力するだけで瞬時にその日のスケジュールを見ることも出来ます。 - パソコンでハガキ、年賀状また封筒の宛名書きが出来るようになりました。
- 外部からの資料はスキャナでパソコンに取り込み、それを保存することを覚えました。
製品の説明書の一部はこうして保存しています。
まだまだ数えれば切りがありません。
私は現在埼玉県の富士見市に住所を移しましたが、ここでも視覚障害者の勉強会が行われています。この勉強会では私自身の復習を兼ねこの川崎で学んだことを仲間の皆さんにお知らせしています。勉強会には笑顔があり、「パソコンを知ってよかったね」と言う声が聞こえてきます。
川崎市の仲間の皆様、この「あさおPCクラブ」で私たちといっしょに学びませんか。そして感動して見ませんか!
- 大切なメモはパソコンに保存しています。
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【第14号】2010(平成21)年11月15日
サポーターエッセイ「パソボラ(パソコンボランティア)って?」
T・Y(相模原市)
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「○○さん、こんにちは。Yです」午後1時30分、定例勉強会の日、メーリングリストで通知していたメンバーの皆さんが集まってきました。サポーターは30分前にきて準備をします。テーブルを並べ、ロッカーからノートパソコン、電源タップを取り出します。インターネットには無線で接続します。パソコンを起動し、動作をチェックします。
最近は、“My PC”ご自慢の愛機を持参される方がふえています。
Tさんはパソコン暦18年です。サポーターが教わることが少なくありません。
今日は、Excelで名刺を作成、印刷するも文字がかすれてしまいました。しばらく使わなかったプリンタのヘッドクリーニングをすると素敵な名刺ができました。
Bさんは、私が7年前、社協主催のパソボラ養成講座をうけたときの先生です。さきの国際ピアノコンクールで優勝した辻井信行さんの演奏を視聴するためFlashPlayer最新版のダウンロードを始めています。
Hさんは、話題の手のひらサイズのネットブックを購入されました。当会備品の外付けCDドライブをとりつけ、音声ソフトやOfficeソフトをインストールされています。サポーターがお手伝いする操作は必ず自分で試される頑張り屋さんです。
Oさんは入会されたばかり、ホームポジションからキーの位置を確かめています。「Pは右の小指で、Qが左の小指で」「文字の削除は右端上から2つめ目Backspaceキーで」サポーターがよこから声をかけています。
Mさんはガイドさんと一緒です。とうとうメールの添付ファイル操作をマスターされました。お孫さんに写真をおくれたことが嬉しかったとのことです。今日は、ホームページで路線検索に挑戦されています。
あっという間に終了時間の4時です。
パソコンなどをロッカーに戻し、テーブルの配置をもとにもどして終了です。
「お疲れ様でした」とお互いに声をかわすなかで、だれともなく「ちょっと寄っていきませんか」。これもメンバーの楽しみです。
受講生エッセイ「パソコンでひろがる世界」
Y・M(麻生区)
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麻生PCクラブに入会して1年が経ちました。川崎市盲人図書館のパソコン訓練(ワードの初歩)終了時、この会を紹介されたのが入会のきっかけでした。40代半ばに発症した緑内障が進行し、数年まえからは日常生活にも大いに支障をきたして来ました。光を徐々に失うことへの恐怖、と焦燥、諦めと無力感に苛立つ毎日でした。私のこんな状態を心配した妻が、障害者向けのパソコン訓練の受講を勧めてくれたのが2年前のことでした。生来、メカオンチで会社勤め時代にはパソコン・オフコンから逃げてきた私にとって、今更苦手のパソコンを、と抵抗感がありました。しかし、どんどん狭まる自分の世界をなんとか広げたいという気持ちと妻の強い勧めもあり、訓練を受けることとなりました。ディスプレイやキーボードの文字や記号が読めなくとも音声ソフトの指示通りに操作すると文章が書けることの驚きと喜びに感激したものです。
8ヶ月と、かなりの月日を要しましたが何とかワードの基礎を修了出来た時は感無量でした。そして、パソコンの楽しさを知り、学習を続けたいと思い、当会への入会をお願いしました。
当会には、パソコンのエキスパートでかつ指導経験の豊かな方々が大勢おられ、私達障害者を個別にサポートしてくれます。私達は自分の技能レベルに応じて、学びたいことを自由に決められます。自分のペースで学べます。習得出来るまで繰り返し丁寧に教えてもらえます。本当に大変ありがたいことです。
サポーターの方々にはいつも感謝しております。当会は、いつもアットホームで和やかな空気に満ちています。明るく楽しい雰囲気のなかで勉強が進行しています。また、種々の有益な情報も得られます。恒例の新年会や暑気払いの会も楽しい交流の場です。当会のおかげで私でも住所録の作成、封筒の宛名書き、メールの送受信、ニュースの受信が出来るようになりました。世界が広がりました。目の前が明るくなった感じです。これからも麻生PCクラブのお世話になり、楽しくパソコンを学んで、行きたいと思っています。また、一人でも多くの仲間と一緒に時を過すことが出来ることを願っております。
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【第15号】平成22年2月27日
サポーターエッセイ「勉強会の1年」
A・T(麻生区)
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麻生区の社会福祉協議会主催のパソコンボランティア養成講座を受講して、ボランティア活動を始めて、7年になります。月2回の勉強会には、出来るだけ出席するようにしてきました。勉強会では、メンバーの方々それぞれのご希望に従ってサポートしています。メンバーの方々は、パソコン歴の長い方、始めて間もない方等がいらっしゃり、いろいろなご希望をいただきます。この1年の勉強会活動で、ご希望いただいた勉強内容の項目の一部は、以下の通りです。
勿論、初めての方には、キーボードを覚えていただくのが、基本中の基本なので、キーボードに置く両手の人差し指の位置から始まります。キーボードを音声ソフトの指示に従って正しく打てるように、お手伝いをしていきます。
キーボードが打てるようになれば、文章も書けるし、友達とメール交換も出来るようになります。
名刺や住所録の作成、封筒の宛名書き、メールの送受信、ニュースの受信、路線の検索、最寄り駅の時刻表の取り込み、音楽CDの作成、気に入った落語の取り込み、無線・有線ランの設定、音声ソフトの基本設定、ウインドーズアップデイト、ウインドウズ7の体験などのお手伝いをしました。
昨年11月に開催された「あさお福祉まつり」では、音声パソコンの体験コーナーを開設、勉強会活動の一部として、年賀状の作成をしました。
この2月に開催される川崎市福祉機器展では、音声パソコン体験コーナーで、絵葉書作成を体験していただく予定にしています。
以上のように、その内容は、多岐にわたっています。これからも、いろいろなご要望に応えられるように、サポーターとして、努力していきたいと思っています。
受講生エッセイ「PC文書読上げソフトとの出会い」
K・O(麻生区)
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私は、約1年半前に視覚障害者になりました。目が良かった時は、仕事で日常的にパソコン(以下、PCと称す)を利用していました。その当時のPC操作は、ディスプレイ、キーボードを見てアイコンやマウス操作と視力に頼るものでした。そのため視覚障害者になった当時は、PC操作が思うよう出来ず、極力PCを使うことを避けていました。
そんなある日、視覚障害者PC支援を行っている「あさおPCクラブ」のことを知り、どのような様子なのか見学に行きました。そこでは、受講生の方がPC文書読上げソフトがインストールされたPCを使って、サポーターの方と一緒に楽しそうに学んでいました。この便利なソフトを利用すれば、私でも出来そうだと思いすぐに入会しました。
ここで私は、PCの基本練習から始めています。PC文書読上げソフトを使ってブラインドタッチによるキー操作やショートカットキー操作などサポーターの方に教わりながら練習しています。
あさおPCクラブ受講者のPC技能は様々な方がいます。受講者の能力に応じて、サポーターの方が親身になって丁寧に教えてくれます。そのためかこのクラブの雰囲気はとても和やかです。PCは難しいから自分は出来ないと思っている視覚障害者の方は多いと思いますが、初めてPCに触れた人でも、今では文書作成、メール、インターネットとPCを使いこなしている人もたくさんいます。視覚障害者に役立つ情報もいろいろと教えてくれます。皆さん一度見学に来ませんか。そして良かったら一緒に受講しませんか。
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【第16号】平成22年11月21日
サポーターエッセイ「パソコン勉強会」
T・T(麻生区)
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「あさおPCクラブ」では毎月第2土曜日と第4火曜日の午後、新百合丘で月2回の勉強会を開催しています。この勉強会の参加者は、パソコンを利用する視覚障害者とそのサポートをするボランティアの人たちで、全員が「あさおPCクラブ」の会員です。
視覚障害者にとってパソコンは日常生活の中で欠かせない道具になっています。 WordやExcelで文書作成や表計算をするだけでなく、メール送受信による情報交換、インターネット検索で必要な情報を収集をしたり、毎日の新聞記事や目的の本を探し出して読書を楽しむこともできるのです。
パソコンは全て「音声リーダー」のソフトがインストールされていて、カーソルの位置、文字入力やキー操作の経過、出来上がったデータなどを全て音声で読上げる仕組みになっています。視覚障害者はマウスを使用できませんので、パソコンに接続したイヤホーンから聞こえる音声を頼りにショートカットキーを使ってパソコン操作を進めます。
さて、私たちサポーターの役割は、そのパソコン操作が目的の手順通り進行しているか確認して、若し間違えていれば正しい操作に切り替えるようにフォローします。音声パソコンを駆使して出来上がった結果を確認できた時の達成感は生徒さん、サポーター共々大変嬉しいものです。
私はサポーターとして、生徒さんのスピードになかなか着いていけず十分なフォローが出来ないときがあり、いつも他のサポーターさんや生徒さんからも多くのことを学んでいます。また新しいバージョンのパソコンやソフトのことでも知識不十分なところが多く、まだまだ勉強が足りないと思っており、私にとって毎回が気の抜けない勉強会になっています。
受講生エッセイ「10年一昔」
E・H(相模原市)
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8月に行なわれた暑気払いの席上で、クラブが発足して10年になるという話題が出て、しばし話が弾みました。
正確には、“あさおPCクラブ"の前の教室から数えて10年ということになりますが、いずれにしても、もうそんなになるのかと、当時のことを思うと感慨もひとしおです。
90年代の終わり頃、本格的にパソコンを習いたいという思いにかられていた私は、ちょうどサポーターのTさんから、「今度パソコン教室を開くので、一緒にやってみませんか」と声を掛けていただき、喜んで参加させていただくことにしました。それが、2000年の春から始まったあさおPCクラブ"の前身の「ひびきパソコン教室」でした。
発足当時は、Tさん、Iさん、Bさん、私の生徒4人と、数名のサポーターさんという少ないメンバーでしたが、初めて触れるウィンドウズに戸惑う私に、サポーターのTさんは、窓がいくつも開いたり閉じたりすること、フォルダという引き出しがあって、その中にまた小さな引き出しかおることなど、分かりにくい画面の説明を一つ一つ丁寧に教えてくださり、次第に楽しさを覚えていきました。
まもなくメールができるようになったときには仲間同志夢中になったものです。
また、その年の暮れには初めて年賀状とクリスマスカードの作成をしました。見えなくても自分で絵柄入りのカードができたときの喜びは、今も忘れることはできません。
そして、2002年の春、拠点を福祉パルあさおに移し、“あさおPCクラブ"はボランティア団体として正式にスタートしました。今のサポーターさんの多くは、その年に開催されたパソコンボランティア入門講座を受講され、その後、会員として活動してくださり現在に至っています。
やがて、サポーターさんたちの懸命のご尽力で、パルにインターネットの環境が整いました。ネットが使えるようになると、私たちの勉強意欲も高まり、ますます世界は広がっていきました。視覚障害者は情報障害者ともよく言われます。町の風景、お店の看板、広告、雑誌など、目で見れば瞬時に入ってくる情報も、私たちには中々受け取ることができません。
それらがネットの検索によって、かなりカバーできるようになりました。お店の検索、ニュースの閲覧、路線の検索は今や欠かせません。私たちはガイドヘルパーさんと出かけることが多く、所要時間や運賃など分かれば、待ち合わせの際にとても便利です。観光地の案内などを見ていると、気分はもう現地に飛んでいます。
最近は、radikoというインターネットで聞けるラジオもあり、マンションなど受信しにくいAM放送も、クリアな音で聞くことができます。クラシック音楽も楽しめるようになりました。
巷に出回っている電子書籍などを読む機器も、そのほとんどがタッチパネル方式で、凹凸のない画面に触れることのできない私たちには使いにくいものですが、工夫次第によってはある程度使えるようになるとか…。画面にタッチするとピアノの鍵盤が出てきたりと、楽しいものもありそうですので、何とか使えるようになりたいと、夢は膨らむばかりです。
このように、やりたいことは数限りなく、パソコンは、今や生活になくてはならないものになっています。
〔継続はカなり〕これからも私なりにゆっくりとした歩みで、パソコンライフを楽しみたいと思っています。そして、このすばらしい世界を、多くの視覚障害の方と共有できたらと願っています。
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【第17号】平成23年2月26日
サポーターエッセイ「役立たずのサポーターですが…」
A・S(麻生区)
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もう、7〜8年まえになりましたが、私が「あさおPCクラブ」に入会させていただく時のことです。はじめて、「パソコンボランティア入門講座」に参加し、T・Hさんや視覚に障害を持つT・Mさんたちから、マウスを使わないパソコンの操作方法を教わりました。そこに居合わせたサポーター志願者たちは試行錯誤を繰り返しました。
まず、パソコンに音声の出るソフトをインストール、視覚障害者はその音声を頼りにパソコンを操作します。マウスの代わりはキーボードです。「Tabキー」と「矢印キー」で選択が出来ます。もう一つ、「ショートカットキー」を覚えます。例えば、「Alt」と「F4」で、画面を終了することが出来ます。「Ctrl」と「Esc」でスタートが立ち上がります。「ショートカットキー」は、いちどに覚えられないので、そのつど覚えます。
幸い、あさおPCクラブのサポーターの中には、パソコンの専門家がたくさんいます。分からないことは、おまかせください。一緒に考えてくれます。
又、視覚障害者の中にもベテランがたくさんいます。サポーターがサポートしてもらうこともありす。
現在、この会は受講生が約10名とサポーターが10名ほどで活動しています。視覚障害者の情報交換の場にもなっています。
今や、パソコンの発展はめざましく、ついてゆけない私は、まさに「役立たずのサポーター」です。でも、皆さん、やさしく迎えてくださいます。
私に出来ることは、目の代わりをすることと、触れ合いを大切にすることだと思っています。一人でも多くの視覚障害者が、パソコンの便利さを体得し、未知の世界を体験してくだされば、うれしいです。又、一緒に勉強してくださるサポーターも大歓迎です。
受講生エッセイ「パソコンは「夢の箱」」
M・B(相模原市)
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徐々に見えなくなる不安の中で、パソコンとの出会いは私にとって、暗闇の遥か向こうにかすかな灯りを見つけられた思いでした。
「見えない者にとって、パソコンは、強い味方になる」という、盲人先輩のアドバイスを受け、パソコンを買ったのはいいけれど、当時は、教えて頂ける教室も無く、私の周りにパソコンを持っている人もいなくてわずかに見える視力を頼りに説明書を読みながらセットして、やっと画面が立ち上がった時のあのうれしさは今でも忘れられません。
でも、私にとって、パソコンは「夢の箱」ではありましたが、呪文を唱えれば夢がかなうという「魔法の箱」ではありませんでした。
「パソコンを買ってはみたが、みてるだけ」という、サラリーマン川柳と同じ状態が続いていいた、そんなある日、麻生で見えない人へパソコンを教えてくれるグループが出来ると耳にしました。
越境でしたが、思い切ってお願いして、仲間に加えて頂ました。
それからの、月1回の「パソコン教室」通いは待ちどおしく、楽しい日々でした。
文字どうり「手取り足取り」で、親身になって指導していただいた,Tさんのおかげで私にも「夢の箱」の中を、覗いて見る事ができるようになりました。
あれから10年、あっという間でした。
あれもしたい、これもしたい、こんな事できるのかしら、できたらいいな…
ドラエモンの歌ではありませんが、夢は膨らんでゆきました。
そんな夢を、パソコンボランティアの皆さんに支えていただきながら、一つ一つかなえて頂いています。
全盲になってしまった今、私にとって、パソコンは、無くてはならない物となっています。
オーバーに言えば、最後のハードルを、大きく落ち込むことなく越えてこられたのも、このパソコンとそれを取り巻く人達の暖かな支えがあったからだと思い、皆様に感謝しています。
見えないから・歳だから・機械は苦手だから、と躊躇している方、一度、「あさおパソコン教室」をのぞいてみませんか?
そして、私たちと一緒に夢をかなえてみませんか?
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【第18号】平成23年11月20日
サポーターエッセイ「サポーターエッセイあさおPCクラブに参加して…」
Y・N(多摩区)
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数年前の事です。新聞で「視覚障害者PC教室のサポーター養成講座受講者募集」という記事を見つけました。資格は「メールとワードの経験者」との事でしたので、もし私程度のPC力でもお役にたつ事が出来るなら…と受講してみました。そこではマウスを使わずにキーボードだけで操作する使い方(例えばAltとF4をクリックして終了する方法や文章読み上げソフトをインストールしたPCの使用方法など)を教わりました。
そして「あさおPCクラブ」を紹介して頂いたという訳です。でも現在はせっかく仲間に入れて頂いたのに欠席や遅刻が多く申し訳ない思いをしているところです。更に講習で習った事も普段使わないので次々と忘れてしまいました。そんな私ですのでむしろ受講生の方々にサポートして頂いている状態でもあります。また先輩のサポーターの方々はPCの達人ばかりですので私の初歩的なPCに関する質問にも答えて下さいます。
PCを使うのが生まれて初めてという受講者の方は「FとJに少し凸があります。触ってみて下さい」というところから教わります。そうした受講生の方からしばらくして平仮名一言だけのメールが届いた時には感動してしまいました。次に平仮名だけの文章が届き又感動。そして今や漢字交じり文が数行のメールですので嬉しくなります。
私は今受講生の方々に助けられながら楽しく通っています。これをお読みの「メールとワードの経験者」の方々は是非一度見学にいらして下さい。そしてサポーター仲間になって下さる事を願っています。
受講生エッセイ「あさおPCクラブに入会して」
H・O(麻生区)
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- 自己紹介
私は昭和10年(1935年)生まれの76歳です。70歳過ぎから視力が弱ってきました。 - 入会の動機(平成22年秋)
視力障害者にとって、情報を得るにはラジオが主体です。他人に伝達するためには電話以外に文章を書くことが必要です。そのためのツールとして、正確敏速しかも広範囲に伝えられるパソコンは最良だと思っていました。昨年の秋の旅行時にTさんと会話をしているときにパソコンクラブがあることを知りました。一度いらしたらいかがですかといわれ早速申し込みました。 - 入会6カ月目
視力が少しあったときディスクトップパソコンを少々マウス操作したことがありましたが、ノートパソコンは初めてのためキーボード操作方法はまったく分かりませんでしたので大変不安を感じました。指導を受けて半年程たちやっと小学1年生程度の文章が打てるようになり、それから自分なりに練習を続け何とか文章らしくなりましたが、文章の配列や漢字変換等は思うようにいきませんでした。 - 入会1年目(平成23年秋)
やがて1年になりますが、受信、送信、返信が可能になりました。更に練習し文章として誰にでも分かるような内容にすべく努力を重ねております。 - 今後の取り組み方
更なるご指導のもと基礎を完璧にマスターし、来年度はインターネットがスムーズにできるように勉強したいと思っています。 - 終わりに
入会後一年たち皆様の懇切丁寧なご指導のもとパソコンに楽しく接することができるとは思っておりませんでしたが、大変よかったと思っております。
これからはもっと掘り下げてゆきたいと考えております。
学ぶに遅すぎることはないといわれておりますが、年齢に関係なく体力意欲が続くかぎり挑戦することが前向きに生きることだと思います。
パソコンメンバーの皆様今後ともご指導よろしくお願いします。
本当にありがとうございます。(平成23年10月7日)
- 自己紹介
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【第19号】平成24年11月18日
サポーターエッセイ「遅々たる歩み」
S・S(麻生区)
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あさお福祉まつりにはずいぶん以前から参加している。いつもお手伝いよりも写真を写しながら食べ歩きをしていた。2007年11月18日(日)のあさお福祉まつりで私はあさおPCクラブを知った。ホームページの作り方についてもっと知りたかった私は、サンドイッチマンのように格好で、会の宣伝をしていたTさんのあとをついて部屋に入った。ホームページの役には立ちそうもなかったが、私はその翌月の12月からあさおPCクラブのメンバーになった。
もう5年になるのに、私は何をしてきたのだろう?
私には視力を失いつつある友人Uさんがいた。Uさんのために、彼女がほしがっていたグッズを買ったり、盲人図書館で不要になったテープを無料でいただき、プレゼントすることが出来た。Uさんにもよろこばれ、私もうれしかった。Uさんは2年後に亡くなったが、今年の夏ごろから、私がここに引っ越してきた当時(35年前頃)、親しくしていた子どもの友だちのお母さん、Tさんが入会した。
彼女の家は近くなので、何度かお邪魔している。彼女と一緒に今度こそパソコン操作をしっかりおぼえたい。
マウスを使わないでショートカットキーで動かすパソコン操作は、物覚えも悪くおぼえたと思ってもすぐに忘れてしまう私には手ごわい仕事である。今の私はひらきなおっているが、基礎的なことをしっかりおぼえ、あとは虎の巻をそばに置いて、もっと頼りになるサポーターになれるよう努力したい。会長さんの年齢を考えると私は弱音を吐いていられない。遅ればせながら、怠けないで!と自分にいいきかせている。
受講生エッセイ「4月に入会しました」
Y・I(麻生区)
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私はYukoといいます。
PCクラブに入るきっかけは、まことに単純で、脳トレのつもりで入ることにしました。
今から考えてみますと、13,4年前にしきりにパソコンを勧められたことがありました。でもその時は、私はパソコンにあまり興味を持っていませんでしたので、勧められますと断り続けていました。
ところが昨年2月に腰椎圧迫骨折をしてしまい、ベットに横たわる日が長く続いていました。そのとき、私はパソコンでもやってみようかなーと考えだしました。
この春私は70歳になりますので、いい機会と思いました。
Tさんに「パソコン教室を見させていただいていいですか?」とお願いしまして、この4月よりパソコン教室に顔を出させていただいております。
はじめてパソコンに触る感触、ちょっと今までには触ったことのない感触でした。でも、なんとなく興味がわいてきました。「やってみよう!」と小さく思いました。
はじめて見ますと、私のパソコンは音が途切れてしまってなかなか思うようには使えない。いらだたしさ、淋しさ、悲しさ。でも、そんなパソコンをスタッフの方々は懇切丁寧に、どこが悪いのか調べて下さり、なおしてくださいました。とても感謝しています。
私はそれから間もなく、メールが少し打てるようになりました。メールが打てるようになった私は、とてもとてもうれしかったです。なんとなく皆様の仲間入りしたような、そんな気持ちになってきました。でも本当はまだまだ分かっていないのです。
でもこれを繰り返すことによってマスターしていくのだと私は思っています。そしてこれから先もいろんなことをおぼえていきたいと思っています。パソコンスタッフの皆様には感謝しながら、そして通うことを楽しみにしながら、いろいろ覚えさせていただきたいと思います。PCクラブの皆様には、今後ともよろしくお願いいたします。
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【第20号】平成25年11月17日
サポーターエッセイ「安全にインターネットを使用するために」
K・O(麻生区)
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先日、インターネット被害未然防止講座を受けてきました。平成24年のサイバー犯罪は6,613件と過去最高になっています。
多いのがSNS掲示版を利用した詐欺被害です。また、迷惑メールを介したワンクリック詐欺など手口は様々です。これらは、
- OS、アプリケーションは最新の状態にしておくこと
- 正規のルートで入手したウイルス対策ソフトを使用し、常に最新の状態にしておくこと
- 知らない相手への回答には危険が潜むことを理解することで防ぐことが出来ます。
講座では、疑似体験として、
- 占いサイトを利用して自分の個人情報が流れること
- 好奇心をそそる画面で、ワンクリックしただけで不正請求があること
- コミュニティサイトで、知らない方への相談や誘いでのトラブルの状況
などを体験しました。特に、ワンクリック不正請求では支払い可能な金額なため、支払う人が多いそうです。
インターネットでは、
- 人が特定できる情報や写真を掲載しないこと
- コミュニティサイトで知り合った人とは会わないこと
- 掲示版への書き込みは現実世界でのトラブルが発生すること、などを正しく認識することが大切です。
万が一、被害にあった場合には、泣き寝入りをせず、必ず消費者ホットライン(電話 0570-064-370)に連絡しましょう。身近な消費生活相談窓口につながります。
あさおPCクラブで、多くの方にサポーターになって頂き、この様な大切な情報も交換できます。
そして、安全にインターネットを利用する技術を身につけています。
あなたも、サポーターになられ、一緒に勉強しませんか?
受講生エッセイ「あさおPCクラブに入会して」
H・K(麻生区)
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私は、4年程前、視覚障害(重度)に認定され中途視覚障害者になりました。
自らの人生が志半ばで重度視覚障害と言う現実は中々受け入れる事が出来ませんでした。
急な生活の変化は視覚で得ていた物の大半が失われ情報は聴覚、物の形は触覚だけで日常生活を送る日々が一年くらい過ぎた頃、やっとこの現実を受け入れる事が出来た時、コミュニケーションツールの欠如を補う為、点字教室に週1ペースで通い始めました。
ところが1年半が経ってもうまく読み取れないのが中途視覚障害で始めた現実なのか?と思いました。
いつも教室や病院などの外出時にサポートをして頂いている事業所の方から、麻生区は視覚障害者を対象にパソコンの勉強会を月2回開いているボランティア団体がありますよ、と教えて頂いた事を思い出し、丁度その頃、自分が入会した団体(川崎市視覚障害者福祉協会麻生支部)に「あさおPCクラブ」の役員の方がおられたので紹介して頂き、点字教室と並行して学ぶ事を決意し、入会に至りました。
入会後は毎月、第2の土曜日と第4の火曜日に勉強会が開かれ、自分自身も参加して1年半になりました。
「あさおPCクラブ」入会当時は、パソコンも持っておらず心配していましたが基礎知識や基本操作等はPCクラブで用意して下さったパソコンでサポーターの方々が親切に教えて下さいました。
また、自分のパソコンを購入する際も販売店に同行までして頂き、適切なアドバイスもして下さいました。
それから視覚障害者がパソコンを認識する為の音声ソフトやメールソフトそしてインターネットの検索ソフトなどの申請まで手配して下さった事に感謝しています。
今に至っては、少し大袈裟かも知れませんが、自分自身の日常生活に無くてはならないコミュニケーションツールとなりました。
「あさおPCクラブ」関係各位の皆様、本当にありがとうございます。
また、これからもご指導の程、宜しくお願いいたします。
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【第21号】平成26年11月16日
サポーターエッセイ「私のパソコン歴史」
J・Y(青葉区)
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私のパソコン歴は、富士通のワープロ専用機OASYSから始まり、その後はLotus1-2-3でした。Lotus1-2-3に慣れたころにExcelになって、わずかな操作の違いに苦しめられました。パソコン通信は電話回線からです。
Windows パソコンを使った最初はWindows3.1でした。
① Windows 3.1 ② Windows 95 ③ Windows 98 ・・・
⑥ Windows XP ⑦ Windows Vista ⑧ Windows7
Windows3.1のノートパソコンを使って、私の属したセールス部門の事務の合理化を企画しましたが、風呂敷を広げすぎて、3.1の能力の限界で挫折しましたが、企画内容は評価されました。その後、国内のセールス部門を統括する事務管理室が作られて、必要に迫られた仕事をWordやExcelを使い何とか処理してきました。
PCクラブに縁が出来たのは、視覚障碍者が音声で本を読むことが出来ることを知ってからです。
しかしその頃の音声化ソフトの能力不足で、メモ帳にテキスト文に書き換えている作業をみて、この仕事なら当時から使っていた、OCRソフトが使えるということで、一手に引き受けました。このことによって福沢諭吉の著作をテキスト文にすることや、鳥類の著作や鳥類大辞典をテキスト文にすることを行いました。
パソコンを取り巻く環境は、Windows7、8、8.1さらに10へと革新の速度がとても速いです。あさおPCクラブのサポーターも新しいものについての勉強も必要です。
スマートホンやタブレットも視覚障害者が使えるようにソフトウエアも充実してきます。
受講生エッセイ「あさおPCクラブに入会して」
T・K(麻生区)
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皆さん初めまして、あさおPCクラブ会員のKです。
最初に軽く自己紹介をします。私は、川崎生まれの川崎育ちです。今は麻生区に住んでいます。
私は、中途の視覚障害者です。
私は、自分がまさかこのような事になるとは考えもしませんでした。
今から5年前にはまだ病状も軽く、仕事をしていました。その後、病気が進行してしまい、こころざし半ばで、仕事も続ける事が出来なくなりました。
この先の生活の心配や、自分の人生はいったいどうなってしまうのかと、悩み続けました。
そんな時に知人からあさおPCクラブを紹介され、入会しました。
私は、パソコンの知識などなかったけど、クラブでサポーターの方々にとても親切に指導して頂き、とても感謝しています。
なので、このような会があると言う事を、もっともっと世の中の人に知っていただけるように発信して行きたいと思っています。
ぜひ、皆様にも賛同していただき、障害者にお力を貸して頂ける事を願っています。
まだまだ、このような活動は余り知られていないと思います。サポーターやボランティアの方も、いまだ充分だとはいえません。
なので、このような活動に参加して頂ける方が一人でも多く集まってくれるようにこれからも頑張って行きたいと思っています。
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【第22号】平成27年1月30日
サポーターエッセイ「パソコンボランティア事始め」
H・S(麻生区)
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今から約一年半前、川崎市盲人図書館(現、川崎市視覚障害者情報文化センター)主催によるパソコンボランティア講座が開催される事を偶然知り申込する事としました。以前より誘導ボランティアをしている関係で、そのメンバー間の連絡等にパソコンも使っており、視覚障害者の方もパソコンを使いこなしている様子に素朴な不思議さと驚異を感じていて、はて、それはどの様な仕組みになっているのか??が講座申込の動機でした。せいぜいメールをやり取りする程度のパソコン知識しかない自分にとって、講座は難しい内容でしたがなんとか終了する事が出来ました。
しかし、講座で知り得た内容は視覚障害者向けパソコン操作のほんのさわりの部分のみで、現実に役立つ知識-操作を習得するには実習の現場で身に付けるしかありません。ご承知のようにパソコン操作は常に身近で使っていないとすぐ忘れてしまうものなのです。幸いな事に、同講座で席を同じくしていた「あさおPCクラブ」の方からお誘いを受け仲間に加えさせて頂く事になりました。
毎月2回開催されるパソコン教室ではサポーターとして視覚障害者の方々と悪戦苦闘の日々ですが、さまざまなテーマをメンバーの皆さんと一緒になって勉強し解決していくのはとても有意義な一時です。やってみたい事が出来た時は、それは素直に嫌しいものです。まだまだ日々勉強の駆け出しパソコンサポーターで操作も解らない事だらけですが、皆様のご要望を良く聞きながら。一緒に焦らず少しずつステップアップしていけたらと願っています。
IT時代、情報端末を駆使して様々な世界とコミュニケーションを図る事は人々に大きなパワーを与えてくれます。本を読んだり、好きな音楽を聴いたり、インターネットを介して多くの知見にアクセスして知識を深めたり、遠く離れた仲間とコミュニケーションが出来れば楽しいこと請け合いです。パソコン操作を習得するにはほんの少しの忍耐力が必要ですが、その先にはきっと素敵な世界が広がっています。皆様、これからも一緒に勉強しましょう。
受講生エッセイ「私とパソコン」
K・T(麻生区)
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初めは退職時に、息子が送ってくれたディスクトップのパソコンでした。
先生について楽しく学びはじめました。インターネットで知りたいことは何でも教えてくれるパソコンは、一人暮らしの私には友達のようなものでした。
でも、そんな日々は長く続きませんでした。持病の緑内障が進んでしまい、手術のための入退院を繰り返すようになったのです。
そして、69歳の秋の手術で事故がおこりました。それまで見えていた右目が、一瞬の間に真っ暗になってしまいました。そして3ケ月にわたる入院や手術の甲斐もなく、その年の暮れに介護保険のお世話になる視覚障害者となり退院したのです。
やがて夏になり、外出支援センターのお世話で視覚障害者福祉協会麻生支部に入会して、そこで、音声パソコンの教室があることを教えてもらいました。
これから生きていくためになにかをしたいと思い、入会させていただきました。しかし、70の手習いで見えないもどかしさ、手さぐりのキー操作の難しさに何度もくじけそうになりました。
でも、そんな私にも先生方は新しいパソコンが使用可能になるまですべて面倒をみてくださいました。そして優しく時に厳しく教えてくださいます。
送迎してくださるヘルパーさんにも、感謝の気持ちでいっぱいです。おかげさまで、2年半が過ぎました。
この頃は、メールも少しできるようになり、ユーチューブで時々落語や音楽を聴いて楽しんでいます。
最近、点字も習いはじめました。
さんざしや情報文化センターのデージーも楽しみで、日々が過ぎるのがとても早いです。
覚えるのが遅くて、忘れるのが早い私です。最近こんな川柳を作りました。
「忘れない 思うそばから 忘れてる」
こんな半端な私ですが、これからも頑張りますので、よろしくお願いいたします。
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【第23号】平成27年11月15日
サポーターエッセイ「音楽って楽しい!」
T・Y(相模原市)
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もうすぐ67歳になります。外出するときは若者ぶってイヤホンを耳に付けWALKMANを持ち歩きます。
家では3,500万曲聴き放題の音楽配信サービス「googlePlayミュージック」をパソコンに登録して、朝であればオススメリスト「心地よい目覚め」の曲を聴きながらコーヒーを味わいます。
「PCあさおクラブ」には音楽が大好きな会員がたくさんいます。WindowsMediaPlayerで音楽CDを再生しパソコンに取込む、YouTubeで検索しフリーソフトを使ってダウンロードする、そしてポータブルプレーヤーに保存します。画面読み上げソフトでマウスを使わずキーボードとショートカットキーだけで操作していきます。もともと音楽にほとんど縁が無かった私ですが、パソコン操作をサポートしているうちに私自身が音楽を楽しむようになりました。
聴く映画シネマ・デイジー、電子図書、ネット落語、オーディオドラマ、グルメ、囲碁など「PCあさおクラブ」会員のパソコンの楽しみ方はほんとうに多彩です。サポーターとして活動するなかで、私のシニアライフがすこしずつ豊かになっていきます。
受講生エッセイ「あさおPCクラブと私」
K・A(多摩区)
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あさおPCクラブには、2013年に偶然ご近所の方の橋渡しがあって入会しました。
最初見学にいったとき、明るい研修室で会員が皆一緒に楽しそうに学んでいる様子をとても素敵に思いました。
会では、勉強会のお知らせや各会員が希望する勉強内容の連絡などに、メーリングリストが活用されていました。勉強会では、会員が予めメーリングリストで知らせた希望の勉強内容に、サポーターの方々がこまめに対応されていました。会員に付き添われて来られているガイドヘルパーさんも皆顔見知りで、とても和やかな雰囲気でした。
いまこのような会がある事をもっともっと皆が知ったらよいのにと、つくづく思います。
音声で情報を得るツールが使えると、目の不自由な人の生活は一気に拡がります。
勉強会はいつでも自由に見学できます。たくさんの方に賛同していただき、活動にも参加していただけたらと思います。
この会に入って、私は夢だった電子出版にトライしました。サポーターの方々の力をお借りしながら書きつづけ、この夏に出版することができました。海外での生活をまとめたものです。まだドキドキしていますが、とてもうれしいです。家族や友人たちも喜んでくれました。
はじめ、私はほとんどテキスト文を書くことしか出来ませんでしたが、この会に入っていたから出版まで漕ぎつけられたとつくづく思います。
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【第24号】平成28年11月13日
サポーターエッセイ「パソコンを楽しんでいます!」
A・S(麻生区)
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一般的に男性は左脳に優れており、パソコンを論理的、科学的に、解明するのは、右脳の優れている女性よりも得意であると言われています。しかし、この会は視覚障害者の半分、サポーターの半分が女性です。パソコンと取り組んでいる姿はまるで、優秀な理系女子達の勉強会のようです。この頭の悪い私も理ケ女にあこがれ視覚障害者の隣に座り、楽しくお話し(?)をしたり、目のかわりを、続けて10年以上になりました。
では、最近の「あさおPCクラブ」の活動を少しご紹介します。新しい会員も増え、互いのメール送受信はもちろん、Excelを使ったり、インターネットで、ホームページを検索したり、YouTubeで、落語や、音楽をたのしんだり、MUでラジオを聞いている人もいます。また、iPadを使うのが得意な人もいます。
みなさんがそれぞれやりたいことをしながら楽しんで活動しています。
サポーターの目的は、視覚障害者が自立されるのを、お手伝いすることです。できるだけ「口は出すが手は出さない」をモットーに、それぞれの会員が、ご自分の手を使って押して、引いて、たくさん失敗もして、体験されることが、自立につながると思っています。
受講生エッセイ「パソコン教室に入会して」
T・O(麻生区)
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- パソコン教室に入会するまで
十数年前、動務先で定期的に講習会を開催することになりリハビリテーションに関する講義を担当しました。このため出席者に話す内容を要約した小冊子、講義録を配布する必要にせまられました。自分がパソコンを使用できないので、料金が高額にもかかわらず業者にテープおこしを発注して講義録を作成してもらいました。1年前、友人がパソコン教室への入会を熱心に勧めてくれました。最近難聴になってきているのでクリアな音質のインターネットのラジオを聞いてみたいという単続な理由で入会することにしました。 - 文字入力の練習をはじめる
パソコン教室にあるパソコンをしばらくの間貸していただきました。パソコンを初めてさわると、キーボードのキーの数が多いこと、意味のわからない英語の名前のついたキーが多いことにきました。また、ローマ字入力に慣れていないことなどで今後のパソコンの学習に苦労するのではないかと心配でした。最初はパソコン教室でアルファベット、ひらがな50音、漢字については住所、家族の名前、知人の名前などを繰り返し入力する練習をおこないました。パソコン教室だけではなく家でも文字入力の練習ができるようにパソコンを立ち上げる操作方法、パソコンをシャットダウンさせる操作方法などを急いで勉強しました。家で文字入力の練習ができるようになったのはパソコン教室に入会して約3ヶ月後でした。指使いがすこし上手になり入力時間が短くなったようにおもいます。
文字入力の練習を繰り返し、繰り返し行うことが重要であることを痛感しました。
文字入力がすこし上手になると実際に書類を作成してみたいという気持ちになってきました。 - 書類の作成を試みる
アルファベット、ひらがな、カタカナ、漢字などの文字以外の記号、略字などの入力ができるように書類を作ることにしました。作成する書類の内容は、
(1)老化予防をめざした食生活指計(2)運動のすすめ(3)楽しいパソコン教室にようこそ
にしました。最初の書類が完成したのはパソコン教室に入会した約7ヶ月後のことでした。 - 今後勉強したい内容
今後、次の内容ができるようにパソコンの操作法を勉強したいとおもっています。
それはインターネット上のラジオを聞くこと、視覚障害者のための録音図書館を利用すること、インターネット上の百科事典を利用することなどです。
これらのことができるようになるには相当な期間が必要と思います。
楽しい勉強になるように楽観的に生活していきます。
- パソコン教室に入会するまで
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【第25号】平成29年10月29日
サポーターエッセイ「あさおPCクラブに参加して」
K・H(麻生区)
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私があさおPCクラブに参加して10ケ月が経とうとしています。
6年前までパソコンを使った仕事をしていました。1日中パソコンに向かって仕事をしていたので人とのコミュニケーションが得意ではないのですが、パソコン関連でなにか参加できる事はないかと思い、沢山あるボランティア活動グループの中であさおPCクラブに参加させてもらいました。
参加させていただいてからある日ふと思い出したのですが15年ぐらい前に亡くなった私の祖母は目が全く見えなかったという事をです。
私の祖母はずっと家の中にいて外に出てなにか活動をするという事はありませんでした。
祖母の事を思い出してからは更にあさおPCクラブに参加している方々はアクティブで勉強熱心でチャレンジ精神がいつもあり凄いと感じます。
そして一緒に勉強していていつも感じるのですが記憶力がすごく良いという事です。前回使ったショートカットキーをよく覚えているのでビックリします。
私は昔から新しい事、勉強したことはノートにとってそれを見返しながら覚えるタイプです。だから言われた事は忘れるので必要だと感じたらメモ等をとります。
勉強会でも操作したキーをすぐに忘れるので常にメモをし、メモを見ながらやっているという次第です。
こんな私ですから人の名前を覚えるのが遅く、しかもいつまでたってもよく呼び間違えます。
そんな時は「失礼な奴だ!また呼び間違えて!」と怒らずに「Hさんまた間違っているよ、もう仕方ないなー」という気持ちで訂正してください。
色々苦手な事もありますが、苦手な事はみなさんに甘えながら、自分の出来る事で少しでもお手伝いできたらと思っています。
是非これからもよろしくお願いいたします。
受講生エッセイ「パソコン勉強会に入会して」
T・T(麻生区)
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私があさおPCクラブに入会したきっかけは、所属している川崎市視覚障害者福祉協会麻生支部の会計を担当することになったことです。
以前からパソコンは使っていましたが、ほとんどワープロ機能が中心で、時折インターネットを使う程度でした。
このような私が会計になったことで、今まで使ったことのないExcelを覚える必要性が生じ、Excelが少しでも使えるようになればと思い勉強をはじめました。
わたしはMacユーザーです。はじめExcelというソフトを使うにあたって、WindowsもMacも操作上それほど違いはないと思っていましたが、表示画面やツールの位置などが少し異なることを知りました。教えてくださる方もMacに戸惑われた様子でしたが、わたしのパソコンを少し操作することで、直ぐMacでの使い方に慣れて、操作の仕方を教えて頂くことができました。
PCクラブの時間には、課題としてある「小遣い帳」を作る事を通じて、表の作り方、文字の入力、簡単な計算などExcelの初歩の初歩を具体的に教えて頂くことができました。お陰様で会計の役割を無事にこなすことができるようになりました。わたしが今回勉強したExcelについては、以前職場でも研修を受けたことがありましたが、日常的に使う機会がなかったため、せっかく勉強した内容が無駄になってしまったという苦い経験があります。勉強した内容はその場だけで終わらせず、日常的に使うことで、本当に自分の力になることを実感しています。
会に参加して感じたことは、会員各々が、インターネット検索でサピエ図書を開いている人、音楽やニュース、ラジオを聴いている人、iPod touchやiPhoneの使い方を習得している人など、自分の趣味や生活をより豊にしたいという目的を持って、勉強していることです。
会員のニーズに答えるように、サポーターの方々が一人一人の個性に合わせ、学習したい内容について具体的に教えて下さることに心から感謝しています。
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【第26号】平成30年11月11日
サポーターエッセイ「一緒に勉強しています」
M・T(麻生区)
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私はさんざしの会員ですので、福祉まつりの時にあさおPCクラブの部屋を覗いたことがありました。メールを打つと音声で読み上げたり、スキャナーが本を読んだりと、素晴らしい技術にびっくり。「さんざしの仕事は今に不要になるのでは?」と思ったことを、覚えています。
ボランティア基礎講座で、あさおPCクラブについて学び、体験参加をした時、NetReaderやVoicePopperの操作などを覚えられず、サポーターなんてとても無理だと思いました。でもクラブ紹介に「サポーターのための勉強会も適宜行います。あなたも、サポーターになられ、一緒に勉強しませんか?」と書いてあるのを見つけ、その気になって入会しました。会員の方は、名刺や表を作成したり、音楽を聞いたり次々に技術をマスターしていらっしゃいます。私はまず、iPodTouchをお借りし、サポーターや会員の方に教えていただきながら、音声で使う練習をしました。ダブルタップ、スワイプ、フリック等、カタカナを覚えながら、2本指、3本指での操作は難しく、あちこち押しているうちに、画面は真っ暗になり、そのままお返しして直してもらいました。今は自分のスマホで、練習中ですが、先日も読み上げがカエルの声のようになり、サポーターの方に直していただきました。今は、会員の方の熱意に刺激を受けながら、スマホのサポーターを目指しています。
私は小学校5年生の時に、突然右目の視力が1.0から0.2に落ち、矯正も効かなくなりました。左目も悪いので、眼鏡やコンタクトレンズを使用しています。メガネは私にはなくてはならない物です。最近、「オトングラス」や「オーカムマイアイ」など音声で伝える画期的な機器が開発されましたが、私の眼鏡と同じらい役立つことを願っています。技術がどんどん進歩することにわくわくしますね。
受講生エッセイ「パソコン勉強会に入会して」
K・S(麻生区)
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さいたさいたさくらがさいた
今年は桜が早いよ、桜の木をみるといまにも花が開きそうなつぼみのふくらみがはっきりとわかります。そうした日、私はパソコンクラブ「あさお」に入会したく申し込みました。私は84歳。「Sさんところでなにがやりたいの」厳しい質問です。でも私は日頃おもっていたとおりのことをいいました。「さいたさいたさくらがさいた」って書けたらうれしいじゃないですか。
パソコンを半年間という条件で貸してもらいました。ABCDEFG、ABCDEFG、馬鹿の一つ覚えでなんでもいい、Aのとなりはなーに、Yのとなりはなーに、Qはどこにあんの、Cはどこにあるの、ひとつひとつ指先で覚えました。ABCDE、あいうえお、こんにちは…、そんなことはいつまでも続かないのでひとつ考えました。歌を歌いながら歌詞をかけば文章になるじゃない。
♪今宵出船か お名残り惜しや 暗い波間に 雪が散る♪いいねー文書がかけたねー「さくらがさいたさいた」とおなじ気分でうれしいね。うれしいだけじゃなくて、それを打つのがたのしくてついついパソコンの前にすわります。文書がかけるということが嬉しくてなりません。なぜ書きたいか、素直にすぐ出たのは激励大会の22年、そのときに原稿なしで一生懸命語りを覚えました。前支部長さんに「考えてみな、やってみないか」、これがきっかけで舞台にたちました。
立ったときの緊張感、浴衣を着て舞台の上に立って柿の木が育ったと 大きく育ったねーと上を見たとたんにライトが目に入って頭の中が真っ白。でも終わりまで皆さんちゃんと聞いてくれました。最後のときには固睡をのんで聞いてくれている顔が見えないはずなのに目の裏に大勢いることを確認しました。息をのんで聞いていただいたあの興奮がその後さんざしさんに語りとして毎年録音してもらうようになったきっかけです。
旅行で「Sさん、歌でも語りでもいいよ」、今年は支部長さんから声がかかりました。「書けたらなー」という部分がいつもつきまといますが、記憶でやるしかない、見直しができない、追加で文書を変更することができない。そうした中でやってきた語りが今度はパソコンで文書がうてる。まだまだ自分の文書ではないですが、歌の歌詞がちゃんと正確に打てる、打った後がちゃんと記録されて次のときには音声で読み直してもらえる、読み直して間違いを聞き直す、というよりも読み直すたびに嬉しくてワクワクします。こうした楽しみがまた一つ増えそうじゃなくて、未熟ではあってもたのしい時間、ウキウキする時間ができたというだけで大満足です。まだ始まったばかりなので終わりという言葉は使いたくありません。
ご期待を乞います。一生懸命やります。
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【第27号】2019(令和元)年11月10日
サポーターエッセイ「新米のサポータです」
M・N(麻生区)
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あさおPCクラブに加わってようやく2年目を迎えた新人ですが、高齢の順位では結構な位置にいます。川崎市に転居して3年目、地域とのつながりが全くないことに不安を感じ、ボランティアのグループを検索してこのクラブを発見、参加をお願いしました。後年に視力を無くした知人と、杖に取り付けた超音波発信機と音響センサーからの信号を、障害物の位置に対応した音に変調して、ヘッドフォンに出力するシステムの開発に取り組んだ知人がいた(開発の成果は聞こえてきませんが)ことも背中を押しました。
画面表示とマウスに頼った、安易なPC操作しかできなくて、サポータとしては全く無力でした。ショートカットキーを少しずつ覚えているところですが、新規記憶能力が劣化している高齢者として、覚えが悪く、未だに使えるキー操作はわずかです。ですから勉強会の前になると、質問されたら困るな、と大変不安で、登校拒否したい気分です。
それでも、ショートカットキーを覚えることで、私自身のPC操作が、マウス操作オンリーよりずっと楽になりました。この年になって、新しい知識を勉強する機会を得たのが何よりうれしいことです。
受講生エッセイ「パソコン日記をつけています」
T・T(麻生区)
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70過ぎの一人住まいの老人です。6年くらい前から目が悪くなり生活に困るようになりました。点字を習いに行きましたが、なかなかこれが難しく頭で覚えられるのですが指が動いてくれません。その間に視覚障害者パソコンクラブの話を聞き入会しました。しばらくはパソコンクラブのパソコンを借りて自宅にも持ち帰り練習しましたが、読上げしなくなったり電源が切れなくなったり、いろいろトラブルの連続で苦労しました。強制終了という手段があることを聞きそれで何とかクリアすることもたびたびでした。その後、自分でパソコンを購入し練習しましたが、月2回程度の勉強会ではなかなか覚えられず月日がたつばかりで上達しません。
そのうちに、カラオケの歌詞や皆さんの名前など徐々に打てるようになりました。現在はキーボード操作をほぼマスターし、パソコン日記をつけるのが日課となっています。今日一日の出来事、買い物したこと、出会った人たちのことなどを綴っています。私の目標であるメールとホームページの閲覧もほぼできるようになりつつあります。PCクラブの皆さん、サポートの皆さん今後もよろしくお願いします。
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【第28号】2020(令和二)年11月24日
サポーターエッセイ「バリアをひょいと越えて」
Y・O(麻生区)
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二年半前、あさおPCクラブの勉強会に参加して、目にハンディのある方々が、パソコンをどのように操作するかを初めて知りました。画面上の文字を読み上げるスクリーンリーダーで、音声を聞きながらキーボードを操作して、文を書き、メールをやりとりし、表計算ソフトを使いこなし、インターネットの海を渡ります。キーボードには、凹凸のついたシールが貼ってあり、弱視の方は画面も見ながらマウスとキーボードを操りますが、全く見えなければマウスも画面も不要。
スマホを使う方も増えました。ツルツルの画面で操作するのは難しく思えましたが、画像や文字の読み取り、YouTubeやLINEなど、記憶と勘と慣れとで操作法を身につけ、コロナ禍のいま、Zoomでセミナーや朗読劇を楽しむ方もいます。
インターネットが普及し始めた頃、ワープロやデジカメや冷蔵庫やテレビで、ネットや電話ができたらいいのにと夢想しました。テレビの地上波がデジタル化したとはいえ、パソコンのほうがまだ万能感はありますが、いずれ、スマホやデジタル家電が、バリアを越えた豊かな世界を提供するでしょう。
初めてのパソコンやスマホ、どうしても次の操作に進めない、画面のどこに何があるかを知りたい、この機能はマウスでしか操作できない、そんな時、晴眼者の目が必要となります。
受講生エッセイ「私が会を続けているわけ」
J・T(宮前区)
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私は、今から31年前に50歳で、網膜色素変性症が進んで全盲になりました。東京都身障センターで、職場復帰のリハビリテーションの一つとして、開発されたばかりの、視覚障害者用ワープロを習いました。このパソコンシステムを会社に持ち込んで、定年の60歳まで周りの人達の援助を受けながら、なんとか務めることができました。
その頃は、インターネット通信が広がり始めた頃でしたが、専らワープロのみで、仕事をしていました。
川崎市に13年前に引越し、視覚障害者協会の講習会で、携帯電話のメールを教えていただき、メールが非常に便利であることを知りました。
パソコンで、メールを勉強して使おうと思い、「あさおPCクラブ」は、飲み会もあって、楽しいですよ、との囁きもあったので、この会に10年前に入れていただきました。この会では、専門的な仕事をされていた優れたサポーターがおられますので、迅速、且つ適切に教えていただけますが、受講生の中にもとても優れた人がおられて、良い雰囲気で勉強会が受講できます。
私がとても良いと思うのは、メーリングリストにより、会の連絡や、勉強会の内容、メールでの質問のやり取りが、良く判ることです。
私は、最近、勉強会に欠席ばかりしていますが、未だスマホやオンライン会議などのやり方が判っていません。このメーリングリストでの情報を参考にして、やらねばならない事の参考にしています。これが、この会を今も、続けている理由です。
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【第29号】2021(令和3)年11月13日
サポーターエッセイ「サポータって何?」
Y・N(多摩区)
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10年位前の事です。新聞で『視覚障害者のサポーター養成講座受講生募集』の記事を偶然見つけ参加してそこでこのクラブを紹介して貰いました。
文章読み上げソフトをインストールしたPCを使用して視覚障害者の方々のPCを使い易くしているのですがそのお手伝いをするのがサポーターです。
サポーターの中にはPCの達人が何人もいらっしゃいますが「一応メールやワードの経験者」程度でもはじめての参加者には「FとJのキーを触ってみて下さい少し出っ張ってますよね」というところから始まるので一緒に学んだり又勉強会の会場予約や福祉祭りのお手伝いなどの仕事もあります。
最近はコロナのせいで「密」を心配する方も多いと思いますがズームを利用する事も始めたのでので自宅にいても参加が可能になりました。
サポーターを募集しています。これを読んで少しでも関心がある方は取りあえず見学にいらして下さい。お待ちしています。
受講生エッセイ「あさおPCクラブに参加して思うこと(感想)」
M・S(麻生区)
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新型コロナ緊急事態宣言もようやく解除になり、人々の社会、経済活動が活発化し、まちが少しつつ動きはじめており、あちらこちらで音楽や笑い声が聞こえる今日この頃です。PC教室も半年振りに再開となり、久しぶりに皆様とお顔を合わせることができるようになり良かったと思っております。
さて、私は40歳の頃、網膜色素変性症と診断され約30年間が経過しましたが、現在では明暗と一部がぼんやりと分かるという目の状況にあります。
こうした中、鬱々とした日々を過ごしていた折、通っているリハビリ教室の先輩の方から、このパソコン教室へのお誘いを受け、重い腰を上げて参加することとなりました。最初はパソコンもロクに出来ない私には果たしてついてゆけるのかどうか、不安な面もありましたが、先輩方とのやりとりにより何とか気持ちだけはついて行こうといったところです。
とはいうものの実態はまだまだこれからということですので、引き続き皆様のご指導を仰ぎながら少しつつ着実に歩んでいきたいと考えております。
いづれにしても、私ども目の障害者にとっては、いろいろな活動に参加することを通じて、障害者同士をはじめ、同行支援をして下さる皆様なども含めた、人と人との諸交流を通じて、心のバリアーを乗り越えていければよいと思ってます。
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【第30号】2022(令和4)年11月13日
サポーターエッセイ「入会して16年」
J・Y(青葉区)
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あさおPCクラブに入会して16年になります。このクラブに入会する前に「ゆりあす(麻生区)」と「紙ひこうき(登戸)」の二つの集まりにパソコンの指導(おもにWordとExcel)にボランティアとして各月2回通っていました。
あさおPCクラブとの出会いは、印刷された本や紙の文面をメモ帳に移す作業を目にしたことでした。それを何人もの人で分担作業をして、最後に一人がまとめ上げるものでした。これは作業能率も悪く、また私の得意とする分野でもあり、ある時から一手に私一人で行うことにしました。
その中で思い出されるのが、福沢諭吉の血を引く福沢範一郎(故人)さんと生田の公団にお一人で住まわれていた当時88歳のSさん(故人)の訪問サポートです。
あさおPCクラブは視覚障害者に対するサポートですが、私は眼の2焦点レンズ手術(両眼白内障)をした後、眼鏡から解放されましたが、聴力は加齢と共に極端に衰え、補聴器なしでは生活が苦しくなりました。今はiPhoneに補聴器のためのソフトを入れて使っていますが、耳鼻科のお世話にもなっています。
スマートフォンはパソコンより小型、軽量であること、でも視覚障害者が使うための操作は簡単ではなく専門家による講習会も何度も行い、サポーターも一緒になって勉強を続けています。
受講生エッセイ
C・A(町田市)
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私が初めてパソコンを触ったのは今から4年前埼玉県所沢市にある国立障害者リハビリテーションでの日常生活訓練のカリキュラムの中のパソコン講習のときでした。そこではまずブラインドタッチやメールの送受信を勉強しました。その後町田市の自宅に戻って麻生区の視覚障害者協会に入りあさおPCクラブを紹介していただきました。
そこではまず自分が勉強したいテーマを自分で決め、サポーターと一緒に勉強することが出来ます。そのような勉強のスタイルが自分に合っていてとても楽しくて有意義な時間となっています。これからも自分の勉強したい事を見つけて皆さまと一緒に続けていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
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【第31号】令和5年11月12日
受講生エッセイ「あさおPCクラブの勉強会は日常の中のアクセント」
M・S(麻生区)
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初めてアイホンを手にしてから5年もの歳月が流れてしまいましたが、使いこなすにはほど遠く、何とかしたいと思っていた今年一月に、視覚障害者協会に入会することができました。その定例会の時、あさおPCクラブを紹介していただきました。
そして4月から勉強会に参加して約半年になります。勉強会ではいままでなんとなく操作してきていても不安に感じていることを教えていただいて確認したり、また自分では思いもつかなかった大変便利な様々な機能を紹介していただき、サポーターの皆様の丁寧なサポートに、いつも感謝の気持ちで一杯です。
まだまだパソコンも含めて学びたいこと知りたいことが沢山あって、これからとても楽しみです。途切れることなく継続してサポートを受けつつ勉強していくことができるのが何より嬉しいことです。サポーターの皆様の熱意に応えたいと一心不乱にと取り組んでいるので2時間があっという間にすぎ去っていきます。
少し疲れた帰り道、同行のFさんと、たまには気になっているビールやケーキのお店に寄って日常と少しだけ違う有意義な一日を締めくくります。