私はさんざしの会員ですので、福祉まつりの時にあさおPCクラブの部屋を覗いたことがありました。メールを打つと音声で読み上げたり、スキャナーが本を読んだりと、素晴らしい技術にびっくり。「さんざしの仕事は今に不要になるのでは?」と思ったことを、覚えています。
ボランティア基礎講座で、あさおPCクラブについて学び、体験参加をした時、NetReaderやVoicePopperの操作などを覚えられず、サポーターなんてとても無理だと思いました。でもクラブ紹介に「サポーターのための勉強会も適宜行います。あなたも、サポーターになられ、一緒に勉強しませんか?」と書いてあるのを見つけ、その気になって入会しました。会員の方は、名刺や表を作成したり、音楽を聞いたり次々に技術をマスターしていらっしゃいます。私はまず、iPodTouchをお借りし、サポーターや会員の方に教えていただきながら、音声で使う練習をしました。ダブルタップ、スワイプ、フリック等、カタカナを覚えながら、2本指、3本指での操作は難しく、あちこち押しているうちに、画面は真っ暗になり、そのままお返しして直してもらいました。今は自分のスマホで、練習中ですが、先日も読み上げがカエルの声のようになり、サポーターの方に直していただきました。今は、会員の方の熱意に刺激を受けながら、スマホのサポーターを目指しています。
私は小学校5年生の時に、突然右目の視力が1.0から0.2に落ち、矯正も効かなくなりました。左目も悪いので、眼鏡やコンタクトレンズを使用しています。メガネは私にはなくてはならない物です。最近、「オトングラス」や「オーカムマイアイ」など音声で伝える画期的な機器が開発されましたが、私の眼鏡と同じらい役立つことを願っています。技術がどんどん進歩することにわくわくしますね。
さいたさいたさくらがさいた
今年は桜が早いよ、桜の木をみるといまにも花が開きそうなつぼみのふくらみがはっきりとわかります。そうした日、私はパソコンクラブ「あさお」に入会したく申し込みました。私は84歳。「Sさんところでなにがやりたいの」厳しい質問です。でも私は日頃おもっていたとおりのことをいいました。「さいたさいたさくらがさいた」って書けたらうれしいじゃないですか。
パソコンを半年間という条件で貸してもらいました。ABCDEFG、ABCDEFG、馬鹿の一つ覚えでなんでもいい、Aのとなりはなーに、Yのとなりはなーに、Qはどこにあんの、Cはどこにあるの、ひとつひとつ指先で覚えました。ABCDE、あいうえお、こんにちは…、そんなことはいつまでも続かないのでひとつ考えました。歌を歌いながら歌詞をかけば文章になるじゃない。
♪今宵出船か お名残り惜しや 暗い波間に 雪が散る♪いいねー文書がかけたねー「さくらがさいたさいた」とおなじ気分でうれしいね。うれしいだけじゃなくて、それを打つのがたのしくてついついパソコンの前にすわります。文書がかけるということが嬉しくてなりません。なぜ書きたいか、素直にすぐ出たのは激励大会の22年、そのときに原稿なしで一生懸命語りを覚えました。前支部長さんに「考えてみな、やってみないか」、これがきっかけで舞台にたちました。
立ったときの緊張感、浴衣を着て舞台の上に立って柿の木が育ったと 大きく育ったねーと上を見たとたんにライトが目に入って頭の中が真っ白。でも終わりまで皆さんちゃんと聞いてくれました。最後のときには固睡をのんで聞いてくれている顔が見えないはずなのに目の裏に大勢いることを確認しました。息をのんで聞いていただいたあの興奮がその後さんざしさんに語りとして毎年録音してもらうようになったきっかけです。
旅行で「Sさん、歌でも語りでもいいよ」、今年は支部長さんから声がかかりました。「書けたらなー」という部分がいつもつきまといますが、記憶でやるしかない、見直しができない、追加で文書を変更することができない。そうした中でやってきた語りが今度はパソコンで文書がうてる。まだまだ自分の文書ではないですが、歌の歌詞がちゃんと正確に打てる、打った後がちゃんと記録されて次のときには音声で読み直してもらえる、読み直して間違いを聞き直す、というよりも読み直すたびに嬉しくてワクワクします。こうした楽しみがまた一つ増えそうじゃなくて、未熟ではあってもたのしい時間、ウキウキする時間ができたというだけで大満足です。まだ始まったばかりなので終わりという言葉は使いたくありません。
ご期待を乞います。一生懸命やります。