あさお福祉まつりはほとんど毎年参加しています。私の場合、お手伝いよりも「すいとん」の味見とか、教会のお店に立ち寄ってコーヒーを飲むとか、デジブラをしている時間が多いのです。去年は教会のお店の近くで、いい出会いがありました。チラシを配りながら巡回中のTさんにお目にかかったのです。教えられたあさおPCクラブの部屋へ行き、いろいろお話を伺って興味を持ち、仲間に入れていただくことにしました。
去年は年賀状作りからの参加です。視覚障害のある方たちが音声パソコンを扱い、文字を入力する姿を見て、すごいなーと感銘を受けました。ワードでしか年賀状を作ったことがなかった私にはエクセルでの年賀状作りも新鮮でした。
忘年会とか暑気払いに参加して、楽しい時間を過ごしました。でももうすぐ1年になろうというのに、音声パソコンの取り扱いについて恥ずかしいくらい進歩していないのです。
何も分かっていない私は、サポーターとは名ばかりで教わることばかりです。おかげさまでパソコンについては大変いい環境が出来ましたが、気持ちの上では、進歩のない自分、記憶力の乏しい自分がなさけなくなります。
実はこの秋、急に家のリフォームを始めることになり、普段主婦業を怠けていた私へのツケは大きく、忙しい日々を過ごしています。9月の初め、高尾山に今年初めてのぼりました。去年は4回登ったので今年も4回をめざしたかったのですが、今週に予定していた高尾山はあきらめました。
1、2時間も家事労働をすると疲れてしまい、休憩時間はパソコンの前に座ってしまう私なので、整理はなかなか進みません。その時間が勉強にあてられればいいのですが、パソコンで遊ぶのが好きですから困ったものです。台所と和室の模様替え、壁の塗り替えや外壁の塗装を予定しています。物置と化している部屋の片付けはとても大変で、ああ、整理整頓を怠けすぎたと思います。部分的なリフォームですから、終わればまた自由な時間が出来るでしょう。ただ主婦業を放棄しないようにしなければリフォームが泣きます。
あさお福祉まつりの頃には、皆さまに役立てるよう努力している私がいるといいなーと、いまは考えています。
音声でパソコンを使えるということを知ったのは17、8年位前のことでしょうか?まだウインドウズが出ていなかったときです。
TBSラジオの都民ニュースで、東京都障害者福祉センターで視覚障害者のためのパソコン講習会があるということを聞いて、「川崎市民なんですが受講できないでしょうか?」と恐る恐る電話してみました。
「受講生が少ないからどうぞ」と言って頂き、一日だけの講座でしたが、朝から夕方までかかって、ともかく文章を打ち印刷するところまでを習いました。
しかし当時はパソコンはもちろんデスクトップ、音声装置も大きく外付けで、装置一式を並べるには長机ひとつが必要で、価格も60万円以上もしました。主婦がお手紙を書くくらいにこれはちょっとと、そのときは講座を受けただけで終わってしまいました。
その後始めたボランティア活動の中で、会の活動報告をまとめたり、名簿や予定表を作ったりする必要が出てきましたが、最初自分自身のためだけに作成するには点字で十分でした。
しかし会の役員となり、会員に向けて資料を作成する必要が出てきた頃、我が家にもパソコン(デスクトップ)が導入され、夫や娘に頼んでそれらを作成してもらえるようになりました。
しかしやってあげるからと言われても、家人の都合に合わせて作成してもらうのも、また後から訂正したいと思っても、それも中々思うようには行きません。
しだいに自分でパソコンを操作したいという気持ちが高まりました。それが1999年末コロです。
ちょうど川崎でもパソコンボランティアが活動を始められたころでした。
家人に内緒で申し込んでみましたら、すぐにTさんが音声ソフトを入れたノートパソコンを持参して我が家に来てくださって、手ほどきをしてくださいました。
昔勉強した英文タイプが役に立ち、キー操作はすぐに覚えることができました。
そこから私のパソコンライフが始まり、現在ではパソコンのない生活は考えられないまでになったのです。
キー操作だけでパソコンを100%思うように動かすことはできませんが、現在ではワードやエクセルで資料を作って印刷することはもちろん、インターネットで新聞やメールマガジンを読んだり、色々な情報を検索したり、ネットショッピングを楽しんだり、朗読図書もパソコンを通して音声訳者の生の声で聞くことまでできるようになりました。
またスキャナーをつなげれば印刷文書を取り込み音声で読み上げさせることもできます。
社協からの案内や会議の資料もメールに添付して事前に贈っていただき、会議の前に目を通して参加することができます。
こういうすべてが今まで教えてくださったサポーターさんは勿論、前もって資料を送信してくださる社協の方々の協力なしには不可能なことだと、自分自身の学習だけではなしえない、皆さんのお力にいまさらながら感謝しています。
目が不自由でも、目が不自由だからこそ、ひとりでも多くの方にパソコンを覚えて豊かな生活をしていただきたいと願っています。