「あさおPCクラブ」の勉強会の時間が近付いてくると、目の不自由な生徒さん達がボランティアの人たちと一緒に教室へ集まってきます。肩にかけたカバンや背負ったザックには使い慣れたノートパソコンが入っているのです。席につくとサポーターがパソコンの電源コードを接続します。後は各自希望のメニューに沿ってサポーターとー緒にパソコン操作の実習です。
パソコンには「音声ソフト」がインストールしてあり、画面の状態と内容を言葉で教えてくれるようになっています。その音声誘導に従いキーボードを叩いて目的の画面を開き、入力作業を進めていくのです。
正にブラインドタッチ、マウスは不要です。
私が2年前に社協のパソコンボランティア入門講座に参加したとき、視覚障害の方々がパソコンと対話しながら軽快なタッチで自由自在に操作している光景を目の当たりにしたときの驚きは今も忘れることができません。また当会へ入会してくるパソコン初心者の生徒さんが、すばらしいスピードで上達していく様子は頼もしい限りです。パソコンに触れたことがなくても初歩から始められます。最初は会のパソコンを使って練習できます。ある程度上達したら自分のパソコンを求めればよいのです。
画面上の文章を朗読させることで、インターネットで必要な情報を見つけたり、電子メールによって会員同士で予定の連絡や勉強会の復習などの情報交換もしています。また「ワード」や「エクセル」なども自在に使いこなしている会員も多数います。
このように、目の不自由な人にとって、パソコンは日常生活の中で貴重な道具になっていると思います。
パソコンサポートのボランティアをして、何時も新しいことがらに直面し多くの知識を学んでいます。
障害者の方がパソコンを少しでも理解し易く、また使い易いようにサポートできるように心がけています。
私は昭和54年に視力低下になり、原田氏病と診断されました、のち15回の入退院を繰り返し治療に専念しましたが、昭和62年に光を失いました。平成元年4月に、福祉事務所の方から視力障害者協会を紹介をしていただき、大勢の方々に出会うことができました。歩行訓練、点字、料理、華道、手芸など楽しく訓練ができ、とても充実した日々でした。友達や、母に手紙を書きたくても点字での対話が取れません何かよい方法を考え、墨字の書き方の工夫をしましたが、長い文章を書く事が難しくて、できませんでした。手探り状態の時に、パソコンに出会いました。ある日、高石にお住まいの、K・Tさんが総会の会計資料を作るため、パソコンを簡単そうに、操作されていました。これを覚えると皆さんとメールの中で手紙と同じようにやり取りできることを教えてもらい、新し物好きの私はすぐ実行したくなりました。
4年前「ひびき」というパソコンクラブに入会し、そこで周りの皆さんのパソコンへの知識の理解が深いことに驚き、私の来るところではないと感じましたが、回数を重ねるたびに面白くなってきました。それは、音声ソフトで文字を覚えるための練習ができます。寝ることも惜しいくらい楽しくはまってしまいました。なんとかメールもひとり立ちできるようになり仲間もたくさん増えてたのしんでいます。いまは、エクセルで、赤字だらけの家計簿をつけたり外出の好きな私は、日程を覚えることが難しくなってきたので、スケジュール表を作り役立たせています。これからやりたいことはたくさんありますがまずは、インターネットを学び、ネットでおいしい食べ歩き旅行やスリーLの洋服を探すために一生懸命に覚えたいと思います。いままで、読むこともできなかった新聞も音声で読んでもらい世間のことを知ることもでき私なりの楽しみ方をしています。現在、あさおPCクラブで、サポーターの方々の、手、目をお借りしていろいろと教えていただいています。
パソコンに興味のある方は、あさおパソコンクラブでご一緒に遊んでください。待っています。我が家では、私がパソコンを始めて喜ばれていることがあります、それは長電話のために使った、電話代が、何万円台も安くなったことです。